まずはその存在感の大きさに驚き。ついに登場したソアラは、まわりを圧倒するほど目立っていた。ただ勘違いしないでほしいのは、いわゆる「押しの強さ」で目立っているのではなく、これまでにないクオリティ感や上品さ、イイもの感があるからこそ。いかにも高級な雰囲気が遠くからでも分かるほどに漂っていた。
近寄って見ると、パーツ類が相当なクオリティを持っていることが分かる。ランプ、グリルなどはいかにも高価なクルマのもので、塗装はかなり「厚塗り」な感があって艶やかなことこの上ない。ドア横に立つと、ウェストラインが非常に高いことが分かる。外観から想像するに、座った感覚は「お風呂」よりもさらに深いのではないかという感じさえする。
実際ドアを開け(取っ手がまた質感高い!)、コックピットに収まってみると、身長170cmのボクでは目の前にメーターパネルがそそり立つ感じで、フロントがどこまであるのか全く分からないほど「深い」乗車位置だったと報告できる。
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インテリアは贅沢の極みだ。エクリュと呼ばれるアイボリーのレザーと、バーズアイメープルと呼ばれる明るいウッドパネルの組み合わせに、思わず「セレブ」という言葉を連想してしまった。またインテリアもディテールをしっかり煮詰めており、特にオーディオを覆うカバーは最高級車ならではのもの。通常この手のカバーは、カバー自体を押すと開き、閉める時には手で行うが、ソアラのそれは開閉ともにカバー下にあるスイッチで操作する。もちろん電動式である
クローズド状態での室内は、セルシオ同様非常に静か。エンジンが始動しているかどうか分からないほどだ。ゆっくり走り出すと、やはりセルシオと同じような、スムーズな滑り出しがある。抵抗感なくスウッと前に進むこの感覚こそ、トヨタの高級車を感じる部分だ。