屋根を開け放って静かなV8の大トルクに身を任せ、ワインディングを流すように走るのは至福の瞬間。こんな状況ならばソフトな乗り心地にも納得がいく。そう、ソアラはあくまで優雅に楽しむのが正しい。もちろん大トルクをフルに使えばアッという間に高い速度域に達することができるし、ペースを上げてもそれなりに走りが楽しめるが、ソフトライドゆえのボディの大きい動きで次第に不快感が強くなってしまう。またこのような状況では頻繁にVSCも作動してしまうから、やはりある程度のペースで余裕を持って楽しむのが正解だろう。


サイドウインドーを上げておけば、風の巻き込みは皆無。マークレビンソンのオーディオを堪能しながらドライブすれば、箱根がどこか外国のリゾートのようにさえ思えてくる。そこには何か、違った時間の流れがあるような感じ。高価なラグジュアリーオープンカーは、所有できる人だけに特別な空間を用意してくれる、という風にさえ言える。

いわゆる自動車の評価としては、細かな部分に注文を付けたいところもいくつかあったが、やはり600万円という価格付けからも分かるように、このクルマは購入できるだけの財力を持つ人が気に入ればそれでOKなのだ。だから例えばダイナミック性能に関する志が云々……などというのは野暮だろう。ボクのように「高級」を肌で知らない人間にとっては、ただただ「スゴいっすね」という感じのクルマだった。
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