「シック」から「タフ」に生まれ変わった新型イスト
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オダギリジョーさんが出演するアートなCMで話題を集めている新型イスト。二代目は迫力満点の外観をまとって現れました。車両本体価格は178万5000円から199万5000円 |
ヴィッツ・ベースの上級バージョンという位置づけの、
トヨタ・イスト。ヴィッツと比較してよりシンプルでよりシックな大人目線のデザイン路線が特徴だったイストですが、2代目に生まれ変わってその個性をガラリと塗り替えてきました。
後席も荷室も大幅にスペース拡大
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全長は5mmアップなのにも関わらず、空間を巧みに利用することで前後席間を先代比で+30mmアップ。後席足元スペースは前後だけでなく、左右方向にも+30mm大きくなっている(先代比) |
みるからに力強く男くさいスタイルをまとって登場した2代目
イスト。全長3,930mm×全幅1,725mm×全高1,525mmで、先代比はそれぞれ全長+5mm、全幅+30mm、全高-5mmとなっています。
「3ナンバーサイズ化!」と騒がれて随分大きくなった印象を受ける新型ですが、実は全高と全長はほとんど先代と変わっていません。が、パッケージを改めて見直したことにより、なんと前後席間の距離が+30mm、荷室長が+50mmも拡大しているのです。しかも後席はトンネルのないフラットフロアになっているので、大人が2人座ってもかなりゆったりした印象。荷室にいたっては、長さに加えて幅が+60mm、高さ+60mmも先代に比べてアップしています。
重厚感を響かせる外観
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トレッドはフロントが+30mm、リアが+55mm拡大(先代比)。3ナンバーサイズのワイドトレッドは、力強い踏ん張り感を感じさせる要因のひとつ。ドアミラーはサイドターンランプ付きになった |
ボディが大きくなった恩恵は室内空間の拡大だけでなく、外見の迫力アップにも貢献。ワイド化したトレッドに加えて、大きく張り出したフェンダーアーチやアンダーガードなどにより踏ん張り感のあるタフなSUVテイストに仕上がっています。
横から見ると、ウインドウの上下方向を短くし、ロアボディをぶ厚くすることで、コンパクトクラスらしからぬ重厚さが生まれているのが分かります。
運転席に広がる独創性に富んだ風景
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インストルメントパネルの立体的な造形が独特の雰囲気を漂わせる。ひとつひとつの素材やスイッチなどの品質も高い。 |
個性的な造形は室内にも踏襲されています。ドアを開けてまず目に飛び込んでくるのがユニークな形状のメーター。「コンセントリック(同心の、中心を共有する)メーター」と呼ばれるそれは、スピードメーターとタコメーターの指針を同心円に集約したもの。
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同心円上に速度計と回転計の指針を備えた単眼のメーター。速度は時計回り、回転は反時計回りに回転する |
オプティトロンの光彩とあいまって、まるでレーダーのような未来的な匂いを漂わせています。また、インストルメントパネル全体の造形も独特。センタークラスター部分がインストルメントパネルから浮き上がって、ロボットの合体を思わせるようなリズムのある形状になっているのです。この先進的で力強いデザインDNAは、エアコンのスイッチに至る細部までしっかりと宿されています。
さて、力強く生まれ変わった新型
イスト。
次のページでは実際に乗ってみることにいたしましょう。