空間すべてを使い切る楽しさがある
R1である。古き良き時代を知るおじさま方にとっては懐かしい名前らしいが、実は私にも「昔のR1」は「?」である。昔に比べてどうこうというおじさまの青春夢物話はこの際、どうでもよくて、気になるのは目の前にあるこの小さな軽自動車だ。小さい。軽自動車の車内スペース合戦そっちのけの小ささだ。最近の軽自動車は軽自動車のくせに(?)大きくて威圧感さえ感じさせるものもあるが、R1は間違いなく、うわ、ちっちゃい、可愛いと言いたくなる雰囲気である。
顔つきは今ある4枚ドアのR2に似ているが、すらりと滑らかに傾斜する後ろのラインはなかなか新鮮。小さいけれど存在感十分なのである。
低くなめらかな姿が、ちょっと速そうな気配を漂わせる。おもちゃっぽいのも逆にいい。ちょっと買っておくか的な気楽さこそが、軽自動車の醍醐味なのだ。おもちゃ感覚大ウェルカムだろう。
インテリアは上品。こちらもふつーの軽自動車とは違ったお洒落感を演出している。一応、四人乗りだが、リアシートはめっちゃ小さい。基本二人乗りと覚悟した方がいいだろう。しかしながら、軽自動車って実は個人ユースが多く、平均乗車率は1・4人という乗り物。なので「えっ、二人乗りなの?」とびびる人はほとんどいないと思っていい。大丈夫、席は小さいけれど一応4つあるから、年に数回、4人乗るときにもちゃんと対応できるのだ。
逆に、ひとりで乗ったときに車内空間をいかに使いやすくするかに知恵を絞ってある。リアシートの背もたれをぱたんと前に倒せばその上が荷物置きになる。運転席からカラダをひねって手を伸ばせば届く。マイカー=マイルーム感覚で、空間すべてを使い切る楽しさがそこにある。
R2以上に小ささを逆手にとった面白さ。いまはふつーのエンジンしかないけれど、今後、ハイパワー仕様が追加されるとふんでいる。
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