輸入車/注目の輸入車試乗レポート

いまどきの輸入ミニバンの実力(2ページ目)

輸入ミニバンは数こそ少ないが、日本に導入されているモデルはどれも期待を裏切らない個性はもちろん、最近では日本車顔負けの実力を備えている。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

エントリーモデルを追加

フロントビュー
クライスラー・グランドボイジャーが2010年モデルにスイッチした。装備の変更とエントリーモデルの追加がニュースだ。価格は395万8500円~518万7000円。ボディサイズは全長5145×全幅2005×全高1755mmという堂々たるサイズ。3mを超えるロングホイールベースを裏切らない広大な室内長が自慢だ。写真はリミテッド
貴重な大型輸入ミニバンであるグランドボイジャーが2010モデルに移行した。「LX」というエントリーモデルを追加し、400万円を切る395万8500円~のラインナップとしている。

3列目まで大人がキチンと座れるのは、日本のミニバンでもエスティマ、MPV以上のクラスだが、輸入ミニバンではこのグランドボイジャーとVクラスくらいだろう。

400万円を切る「LX」も3.8L のV6に電子制御式6速ATを組み合わせる。2tを超える車両重量のためとくにパワフルではないが、多人数乗車の多いミニバンとしては不足のないエンジンという印象だ。

「LX」を狙う

シート
グランドボイジャーのシートアレンジはよく考えられている。2-3列目ともに床下にスッキリと格納できるのが魅力だ。「4人乗車+多めの荷物」や「2人乗車+大きな荷物」など、単身者なら引越ができそうなラゲッジを確保できる
新たに追加された廉価グレードの「LX」は、ボディ同色のフロント/リヤバンパー、ドアハンドル、16インチホイール、プレミアムファブリックシートと不足のないエクステリア・装備で、グランドボイジャーならではの広大な車内空間とゆったりとした乗り味はもちろん同じ。

2列目対面対座シートの使用頻度は別にして、2-3列目を簡単に床下に格納できるなど、ミニバンに期待されるシートアレンジも非常に使いやすい。しかもシートサイズは日本のミニバンにありがちな後ろに行くほど小さくなどような、ケチな設計ではない。人がキチンと座れるのと、荷物の積みやすさの両立は高い次元で実現されている。エコカー補助金もそろそろ終了のいま、年内辺りに大型ミニバンを探しているなら、エルグランドやアルファード&ヴェルファイア辺りと競合させても面白い存在だ。
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