MAZDA(マツダ)/ビアンテ

ビアンテもアイドリングストップ(2ページ目)

マツダ・アクセラに搭載されたアイドリングストップ機構のi-stop。このアイ・ストップがミニバンのビアンテにも搭載された。実燃費向上へ威力を発揮する同システムはどんなものなのか?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

慣れが必要

エンブレム
外観上の識別点は、新色の追加と「i-stop」のエンブレムだけだが、ご時世だけにビアンテ・オーナーにとっては決して小さくないマークといえるだろう
フツーのガソリン車、ディーゼル車の燃費を向上させるには、アイドリングストップが有効なのは間違いない。ハイブリッドや路線バスなどでもお馴染みの機構だが、自分でエンジンを切ってもいいが、バッテリーやオルタネーターなどに負担をかけるのは間違いない。あまり頻繁にオン・オフをしていると不安が残るのも事実だ。そこでのアイドリングストップ機構だが、マツダのシステムはDレンジのままでもアイドリングが止まり、車内はすぐに静粛に包まれる。再始動は約0.35秒だというが、この手のシステムでは最速の部類に入るのではないか。体感上は一瞬。だから信号や渋滞でのストップ&ゴーでも後続車に迷惑をかけることはない。しかし、ブレーキペダルの足を少し動かすだけで過敏に反応し、再始動してしまう。再始動の速さというメリットと過敏すぎるというデメリットが背中合わせなのだ。

しかも少し強めにブレーキを踏んでいないと、アイドリングストップは働かない。ステアリングを切ったまま止まっていたり、弱い踏力ではエンジンストップしないのは安全上、当然といえるセッティングだが、慣れるまでは「まだ赤信号なのに再始動してしまった」というシーンに見舞われるハズだ。これはアクセラも同様だった。踏力もそれなりに要するため、初めてや女性などではアイドリングストップ機構が利かず、ギモンに思うこともあるだろう。メーター内の「i-stop」の表示や点滅により、バッテリー不足で作動しないのか、ブレーキペダルの踏力が足りないのかなどが分かる。

しかし、慣れてくるとDレンジのままアイドルトップを利かせることは難しくないし、ペダルを踏んでいるのが疲れたらNレンジに入れてしまえば、アイドリングストップは維持される。長めの信号では有効な方法だ。

買うなら当然アイ・ストップ付き!

バッテリー
カバーに隠れているが、iストップ用にもうひとつあるため、バッテリーは2つ積まれている。万一電気不足になるとアイドルトップをしないか、再始動する。エアコンやオーディオを使っても不安はなく、「万一の立ち往生」という事態を回避。空燃比を高め、実燃費向上に貢献している
今回は20Sの2WDに採用されたアイ・ストップだが、ビアンテを買うなら断然同グレードになる。20CSとの価格差は35万円以上になるが、横滑り防止装置も標準化されているし、装備内容も不満はない。さらに、75%マイナスのエコカー減税対象車であるのもいまの時期はありがたい。

燃費は10・15モードで13.6km/Lとアイ・ストップなしの12.8km/Lより1km/L近く違う。実燃費でも十分威力を発揮しそうだし、何より静かな車内は一度味わってしまうと戻れない感覚がある。その効果を得るには確かに郊外よりも都市部だろう。信号のほとんどない郊外や空いている高速を走る際は宝の持ち腐れになるが、ストップ&ゴーがない地域はないはず。2.0Lクラスの箱型ミニバンを探しているなら、ぜひ候補に入れたい一台だ。

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