Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

アウディQ5が誇る抜群の運動神経(2ページ目)

ミドルサイズSUVのアウディQ5が日本に上陸を果たした。Q7よりも日本の道路、駐車場事情にマッチしたQ5へのアウディの期待は大きい。デビュー前にテストコースで体感したその実力の一端を報告しよう。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

スポーツカーのよう

ブレーキング
ブレーキングのテストは直線でのフルブレーキング、障害物を避ける緊急ブレーキを体感。左右のどちらかが低ミューというスピンしやすい状況でブレーキをかけてもほとんどステアリングを操作することなく、まっすぐ停止する
次ぎに体感したのが、フルブレーキングと、フルブレーキングをしながらの緊急回避。一般ドライバーは、なかなかフルブレーキングをする機会は日常ではないはずなので、ガツンと踏み込むのは難しいという。なお、Q5も他の最新欧州車と同様に、フルブレーキング時には自動的にハザードが点灯し、後続車に注意を促す。日本車もぜひ見習って欲しい装備だ。高速1000円時代に渋滞後尾への追突も増えそうだからだ。

さて、Q5のブレーキだが、横滑り防止装置のESPやトラクションコントロールなどの統合制御に含めてブレーキアシストも備わっており、直進しながらのフルブレーキングはもちろん、フルブレーキングをしながらステアリング操作により障害物を回避する際にもまったく破綻を見せない。全高は1650mmとSUVの割には抑えられているとはいえ、このサイズのSUVでは驚異的な運動神経の持ち主といえる。

高速周回路での安定性や加速感も試すことができた。パワー的には2.0TFSIで何ら不足はない。100km/hに満たない速度だったが、バンクでの安定感も図抜けており、同時に用意されたR8やTTSにはさすがに及ばないが、SUVとしては最上位に入るハンドリングを獲得している。なお、3.2FSIは高回転時の余裕は明らかに違うが、燃費も考えるとベストチョイスは2.0TFSIだろう。

低ミュー路での周回も安心

周回路
あいにくの雨天であったが、クワトロやESPの制御など、アウディQ5の実力を試すには格好のステージであった。バンクでの安定性も、重心の低さもSUVらしからぬもの
最後にスキッドパッドでのハンドリングを体感した。0.3ミューという滑りやすい路面で、「ESP-OFF」を押すとオフロードモードになり、ESPの介入が遅くなったり弱くなったりする。先述したとおり、ESPの完全解除はできないが、ボタンをオン、オフすることで、ESPモードの違いを知ることができるわけだ。

ボタンを押さないでいるとよほどのことをしない限り、テールが滑り出す予感さえほとんど感じさせず、安定姿勢が保たれる。横滑りの角度が大きくなるとブレーキの介入があるというが、それを気づかせない自然なものであった。また、「ESP-OFF」を押すとテールを滑らせながら周回でき、「遊び」の自由度を増し、ドリフトアウトせずにドリフトを楽しめる。雪道などではオフにはしないが、こうしたクローズドコースで楽しめるのもQ5の魅力の一端といえるだろう。

今回は、クローズドコースでの体感であったが、Q5はアウディらしい高い技術と品質を感じさせてくれるもので、SUVとして最先端を走っているのは間違いない。機会があれば、一般道での走行性や燃費などを報告したいと思う。

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