100台限定の本革シート車
エンジンは4.0L、SOHCのV6で5ATとの組み合わせ。全長4930×全幅1870×全高1835mm。パジェロ・ロングに近い巨体。価格は445万円 |
細部の作り込みやオンロードでのハンドリングなどは、ドイツ勢高級SUVがもつ精緻さや寄せ付けがたい完成度までは至っていない。だが、アメリカンらしい、息を抜ける雰囲気がインパネやサスペンションの豊かなストロークあたりから醸し出されている。そのため、巨体を運転しているというプレッシャーは見た目の大きさほどは受けない。趣味の相棒こそリラックスして乗りたいもの。
さらに、エクスプローラーのよさは、3列目でもゆったりした車内と述べたが、大きめのギアを積み込むのも苦労はしない。フロア高はそれなりにあるから乗せる際に高く持ち上げる必要はあるが、これから遊びに行くというどこでもドアの入口だと思えばいい。
2月中旬にリリースされたXLT-EXCLUSIVEは、100台限定で所有する喜びを高めてくれる本革シートや高級車にふさわしい1列目のシートヒーターなどを装備している。ボディカラーはブラックとホワイトスェードの2つで、前者を選べば高級ホテルに横付けしても泥臭さを感じさせないフォーマルさも併せ持っている。
ジープらしいジープ
ジープ・ラングラーアンリミテッドは、スポーツが388万5000円、サハラが452万5500円。全長4705×全幅1880×全高1845mm。3.8LのV6・OHVを積み、199ps/32.1kg-mを絞り出す |
4ドアのアンリミテッドは、見た目は大きく感じるが、実際のサイズはエクスプローラーよりも短い全長とジープらしいボクシーなフォルム、お家芸のサイドビューカメラなどを装着していることもあり、思いのほか運転しやすい。
根強いファンをもつラングラーだけに、2009年モデルは08年の11月と比較的早い段階でリリースされた。最近のクライスラー・ブランド全般にいえることだが、車内の小物入れを充実させるなど、大味ではない目配りもされている。
オーナーの道具として使い倒したいラングラーではあるが、ヘタな高級SUVよりも乗り手の生き様とかポリシーを選ぶ上級者向けではある。それだけ挑戦しがいのある希有な一台といえるだろう。
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