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エクストレイル・ディーゼルの高い完成度

「ポスト新長期規制」を世界で初めてクリアした、エクストレイル・ディーゼルが登場。2週間で1000台受注と好調な滑り出しを切った。ディーゼルのよさを知るベテランから若葉マークまで幅広く進められるモデルだ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド


最新ディーゼル規制をクリア

フロントビュー
エクストレイルに加わった「20GT」は、クリーンディーゼル搭載車。グリル下にある空気穴は少しでも空気を取り込むため。ガソリンとの差別点。現状は6速MTのみの設定。全長4630×全幅1785×全高1685mmというスリーサイズで、価格は299万9850円
来年10月、2009年から始まる「ポスト新長期規制」は、世界的にも厳しい排出ガス規制で、ディーゼルだけでなくガソリンやその他の燃料にも規制が課せられる。とくに注目を浴びているのが、ディーゼルで同規制をクリアした「エクストレイル2.0GT」がリリースされた。

ディーゼルというと、石原都知事が「スス入りペットボトル」を振りかざした例の記者会見が引き合いに出されるように、日本ではあまりいい印象を持たれてこなかった。しかし、硫黄分を10prmまで抑えたサルファーフリーの軽油が日本でもようやく流通し、メルセデス・ベンツのE320CDIが現行規制の「新長期排出ガス規制」をクリア。唯一、新車で買える乗用車ディーゼル搭載車で、インポーターの予想を超える人気を集めてきた。

そんな状況下でリリースされた、エクストレイル・ディーゼルも発売2週間で1000台という大台に乗せた。6MTのみの設定、月間目標台数の100台と考えると驚異的なロケットダッシュを決めたことになる。その実力はどれほどのものか、レポートしよう。

乗ってしまえば気にならない

リヤ
リヤまわりでガソリンとの差別点は、ステッカーと「PURE DRIVE dCi」のエンブレムくらい。「Clean Diesel」の大きなデカールは、広報車のため、広く知らせるために張られているはず
まず気になるのが、ディーゼルにつきものの、振動や「カラカラ」という音、音振動対策だろう。アイドリング時に車外にいればディーゼルとすぐに分かる。しかし、早朝ゴルフに向かう際にご近所へ遠慮するほど大きくはない。信号待ちでは、隣のクルマが窓を全開、オープンカーなら窓と屋根を全開にでもしていない限り、気づかれることはないかも。同じアイドリング時に前席に座ると、やはりディーゼルだというのは分かる。ただし、気になるレベルではなかったし、後席なら友人なども気がつかないかもしれない。眠った子どもを起こすようなことはないだろう。

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