北米向き?の新型フォレスター
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ひと目でボディが伸びやかになり、ひと回り大きくなったのが分かる。ボディサイズは全長4560×全幅1780×全高1675mm。エンジンは2.0LのNAとターボ |
インプレッサベースのフォレスターは、SUVの中では断然街中での取り回しに優れ、貴重なコンパクトSUVといえるものであった。しかし、新型になり全長を延ばし、全幅を拡幅するなどしてCR-VやRAV4、Xトレイル、エスクードあたりのミドルサイズSUVに割って入ってきた格好だ。先代まではコンパクトで取り回しがいい分、後席、荷室の広さに不満を抱いていた人もいるだろう。そうしたユーザーも取り込みながら、スバルらしい走りのよさをアピールするのが新型フォレスターの姿。個人的にはボディが大きくなるのは反対だし、小さなSUVが減っていってしまうことは、直接的でなくても環境に対して優しいとは言い難い。ただし、新型フォレスターはシリンダーヘッド、吸気AVCSの見直しなどにより燃費を向上しているという。ボディサイズの割に燃費が今イチという、従来型のネガティブな意見を覆してくれるはず。
大きくても扱いやすい
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インテリアは先代までのシンプルな造形に対し立体感があり躍動感を抱かせるもの |
STIやクロススポーツといった人気グレードは用意されておらず、2.0LのNAとターボ、全車4WDという比較的シンプルな構成。まだ、試乗していないため取り回しなどについては憶測でしかないが、最小回転半径を小さくするなど大きくは削がれていないよう。リヤには新開発のダブルウィッシュボーンサスを採用し、タイヤは2種類のサイズのオールシーズンを用意する。
大きくなった分は、後席の居住性と6:4分割可倒式を採用するなどにより、居心地のよさをアップさせている。インパネはシンプルだった先代から一転し、躍動感を抱かせるものに。ただし、木目の使い方などにはもう少し品がほしい。
メカニズムではレガシィ、インプレッサSTIなどでお馴染みの「SIドライブ」を採用し、好みの出力設定で走行できるうえ、「SIシャーシー」の採用で操縦安定性を高めたという。まだ試乗できていないため、走りに関しては想像の域を出ないが、インプレッサ同様の俊足ぶりを見せてくれるはずだ。
「大型化=アメリカ向け」という図式は新型フォレスターにも当てはまるが、まだ日本では扱いやすいサイズに入る。従来型までのコンパクトSUVという点に評価を与えていたユーザーが新型をどう判断するか、大いに注目だ。1月中に試乗記をお届けできればと思う。
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