スポーティ度をアップ
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エクステリアはクローム仕上げのグリルやテールランプの変更で、フロントは高級感、リヤビューは若々しさを手に入れた印象。全長4755×全幅1930×全高1710mm。ホイールベースは2855mm。V6が549万円、V8が735万円 |
フォルクスワーゲン・トゥアレグ がビッグマイナーチェンジを敢行した。2300点もの部品を新規開発したというから、見た目の印象よりも大きく変わっている。欧州車によくある手法とはいえ、乗ってみると想像以上に進化の幅が大きい好例だった。まず、乗ったのがV6モデル。直噴化され、排気量も3200ccから3600ccに拡大。燃費とパワーアップを図った意欲作といえる心臓部だ。さらに29万4000円のオプションであるエアサスペンションを装備していた。
演出過剰気味
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テールライトをリフレッシュ。使いやすいガラスハッチなど、全長4700mm、全幅1900mmを超える大柄ボディではあるが、使い勝手はよく練られている |
排気量拡大の恩恵は乗り出しからすぐに分かる。今回のビッグマイナーチェンジ最大の目玉といえるだけあって、力の入れようがヒシヒシと伝わってくる。従来型でもモアパワーを感じさせたのは、フル乗車時や勾配のきつい上りくらいだったが、明らかに余裕が増している。パーシャル域からの加速レスポンスもよく、大半のシーンでDレンジのままアクセルを踏み込めば欲しい加速が手に入る。「スポーツカーにも匹敵するオンロード性能」を謳う新型ではあるが、V6のエンジン音は演出過剰気味に感じた。エアサスは、上質な乗り心地なのはいうまでもなく、金属バネと比べてもコーナーでの安心感にネガティブな印象はない。ロールは自然でクルマの大きさを感じさせないキビキビ感を味わえる。
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