最後は金持ちが勝ち、資金力がない人が負ける
日経225、FX、商品先物取引の場合は、レバレッジをかけて取引するため、一瞬で大きく儲けられる可能性があります。しかし、レバレッジは諸刃の剣であり、所有ポジションと反対方向に大きく振れた場合、預け入れ資金に損失が食い込んで、さらに大きく損失を出すリスクもあります。
これを防ぐために、追加の証拠金を投入するか、ロスカット、つまり損切りするかを迫られるわけです。
ではなぜ最終的に金持ちが勝つかというと、追証を入れる余裕があるからです。下がり続ける相場も上がり続ける相場もありませんから、かりに暴落しても、また上昇の波がやってきます。
資金力がない人が負けるのは、追証を入れる余裕がないからです。1回や2回の追証なら入れられても、それが3回4回と続くと、資金が続きません。するとポジションを投げるしかありませんから、預け入れたお金を全額失うわけです。(反対売買をして一時的に守ることもできますが、身動きできなくなるリスクがあります)
しかし金持ちは追証を入れてポジションを守り、暴落の嵐を耐えることができます。そして回復したときには利食いすることができますし、回復しきらないときでも、損失を最小限に抑えられるというわけです。
ですから、退屈かもしれませんが、一気に大勝ちしようとするのではなく、少額を運用に回し、辛抱強く少しずつ増やしていく方がよいでしょう。
チャンスに投下できるように、常に投資余力を残しておく
孫子の兵法では、戦争で負ける気配がしてきたら、必ず余力が十分にある段階で撤退するそうです。そうすれば陣形や兵站を立て直し、再起できるからだそうです。投資も同じで、誰でも負けるのは悔しいしプライドに障りますが、誰にも見られないので、ヤバイと思ったら、さっさと撤退する潔さが必要です。
力尽きるまで戦って全滅しては元も子もありませんし、先ほどのように、お金持ちとの戦いになったら、かなり分が悪い賭けになります。
また、行けると思っても、やはり普通の人は、必要な貯金まで突っ込まない方がいいでしょう。どこで他のチャンスが出現するかわかりませんし、いつリスクヘッジの手を打たなければならないかわからないからです。そこで、つねに追加投資できる余力を持っておくようにしましょう。
たとえば仮に下がって、マージンコールが出たとします。長期的には戻ると思っていても、資金が足りなければ、追証を入れることができず、ジ エンド。全部失ってしまいます。
底を打ったと判断し、買ったとしても、その下がないとは限りません。そのときにナンピンできる余力があれば、その後に刈り取れる利益が大きくなりますから。