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複数の収入源をつくるという考え方

給与収入のみに頼るということは、会社の意向に大きく依存してしまい、あまりに不安定です。そこで、給与収入以外の収入源を増やし、その流れを太くしよう、というのが「マルチプル・インカム」の思想です。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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「マルチプル・インカム」をつくるという考え方

先の読めない時代、何が起こるかわからない時代だからこそ、収入源を分散しておくことがリスクヘッジになります。
たとえば会社員であれば、ほとんどの人が「給与収入」という一つの収益源しか持っていません。私もかつてはそうでした。

しかし給与収入のみに頼るということは、それを払う会社のシステムに組み込まれているということであり、会社の意向(業績や処遇制度)に大きく依存してしまいます。もしそれに逆らえば、あるいは自分が働けなくなったら、収入はゼロ。これはあまりにも不安定です。

そこで、給与収入以外の収入源を増やし、その流れを太くしよう、というのが「マルチプル・インカム」の思想です。「マルチプル」というのは、「複数の」という意味で、マルチメディアとか言うのと同様です。

とはいえ、単発の売買や取引では、安定した「流れ(フロー)」にはなりません。継続して収益をもたらしてくれる「フロー」を作ることが必要です。
たとえば金融投資で言えば、預金の利息、FXのスワップポイント、株やファンドの配当が該当します。

ビジネスはちょっと幅が広いのですが、私たち一般人がやりやすいものとしては、ライセンス(便利グッズの発明やイラスト・キャラクターなど)、印税(本や楽曲)、アフィリエイト、ドロップシッピング、会員化ビジネス、ネットワークビジネスなどが挙げられます。

ちょっと高度になりますが、店長を雇って店を開業するとか、リースビジネスをするとか、FC展開してロイヤルティを得る、というものもあります。

不動産投資はもちろん家賃収入(自動販売機や貸し看板、コインランドリーなども含みます)です。

こうした複数の収入の流れを持っておくと、一つがコケても他で補うことができます。リスク分散という意味でも、経済的安定の獲得という意味でも、マルチプル・インカムは非常に有効な概念です。


ダブルワーク・トリプルインカム

そういう視点をベースに、私が最近吹聴(?)しているのは、「ダブルワーク・トリプルインカム」という生き方です。
これは、本業+副業という「ダブルワーク・ダブルインカム」に、不労所得を加え、「ダブルワーク・トリプルインカム」という意味です。

つまり、自分が積極的に関与して稼ぐ「本業」と、好きなことを楽しみながらやる「副業」収入に加え、自分の労働力に依存しない不労所得を作って、最終的には好きな仕事へシフトできる収益基盤をつくる、というものです。

もちろん、好きなことが本業であり、24時間やっても苦にならない、今の仕事が楽しくてほかの事なんて目に入らない、というのが最も望ましい状態ではあります。本書でも、そういう方向を追求しています。しかし、全員が全員、今すぐにそうなれるわけではないでしょう。

そこで、数年後に100%好きなことを仕事にできる生活を手に入れるべく、今から準備を始める。景気変動や政府の愚策にもびくともしない経済基盤をつくる準備を、今からスタートするのです。それが、「ダブルワーク・トリプルインカム」です。

本業はやはり、人と人との交流を通じて成長する人生の一部ですから、これは欠かせません。そして、自分の世界を広げ、新しい可能性を探る、という意味において、今から手をつけておきたいのが副業です。もちろん、最初はそんなに儲からないかもしれません。

そして、そんなチャレンジができる環境をつくるために、不動産からの「家賃収入」という不労所得が効きます。

自分が働かなくても、毎月安定的に入ってくる収入源。仮に事業が失敗して放り出されても、最低限の生活だけは維持し、再起できる経済基盤がある。
この安心感が、さまざまな挑戦を可能にし、失敗を恐れず行動できる、強力なセーフティネットとなっているのです。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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