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レクサスRX450hの燃費と実力(2ページ目)

レクサスを牽引するハイブリッド。SUVのRX450hもガソリンと比べると「6:1」という販売比率で高い人気を集めている。エコカー減税の恩恵も受けられるが、肝心の燃費はどうか?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

ハリアーハイブリッドよりもエコ寄り!?

インテリア
インパネの造形は、ガソリンもハイブリッドも基本的に同じ。RX450hには専用メーターを用意し、エネルギーの流れが分かるモニターやハイブリッドシステムインジケーターを搭載

走りを見ていくと、「先代」といえるハリアーハイブリッドよりもエコに振った味付けだ。エンジンの249psに加えてフロントモーターの167ps、リヤモーターの68psと、十分以上なパワーだけに決して遅くはないのだが、ハリアーハイブリッドのようにパワーの余剰感が抑えられているし、踏み込めば過剰ではない適正かつ凝縮されたエネルギーがわき出す感覚。時勢にあった味つけといえるだろう。

モーターでも走る

エンジン
エンジンは3.5Lで2モーターがアシスト。電気式の4WDで後輪が滑ったり、全開加速時にはリヤモーターが稼働する。グレード名のRX450hは、4.5L並のパワーを誇るため命名された
2モーターの「ストロングハイブリッド」であるRX450hは、モーターでのEV走行が可能。早朝の住宅街を単独で走ったり、目安として40km/h程度あるいはアクセル開度が「チャージ」内であれば、モーター走行の割合は思ったよりも多く、走行可能距離はプリウスほどではないが、なんとか実用といえる範囲。しかし車重もあるから、合流時や登り坂などでは比較的早くエンジンが始動する。エンジン始動は、停止状態の無音だと音・振動ともに気づく範囲で、走行中はほとんど気にならない程度に抑えられている。

今回試乗したのは、金属バネのバージョンSでエアサスはガソリン仕様しか試乗していないが、エアサスまではなくてもいいかなという印象。気になるのは、金属もエアサスもボディ上屋が揺すられるような乗り心地であるのと、高速走行時の直進安定性が高級SUVの割にはビシッと決まらない点。いろいろと乗り比べてしまうと、グランドツーリング性能ではアウディQ5などの欧州SUVからまだ学ぶべき「テイスト」があるのではないだろうか。ハイブリッドという強力な武器は魅力だが、走りのクオリティなど、高級車に求められる要素はまだブラッシュアップを望みたくなる。


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