「基準」が分からない

インサイトフロント
ホンダでは、08年以降に発売される環境に優しいクルマを「Honda Green Machine」と称している。インサイトは「グリーンマシーン1号」となり、今後も新たなハイブリッド車を投入予定だ

2月5日の発表日から全国のホンダディーラーで試乗会を開いていることもあり、驚くほど多くの人が個人のブログにレポートを書いている。片っ端から読んでみたら、どんなクルマなのか非常に解りにくい。

例えば動力性能。インサイトを客観的に評価すれば、80kmくらいまでは通常エンジンの1.5リッター級。それ以上の速度域になると1.3リッター級というイメージ。決して速い部類のクルマじゃない。

ちなみにプリウスは100km程度まで2.2リッター級。高速域になると2リッター級です。ちなみにテストコースなどで全開走行するとバッテリー容量減ってきて1.5リッター級になる。

けれど個人のブログを見ると、ある人は「とても速い」と評し、別の人は「物足りない」と書く。騒音レベルも「静かなので感心した」という人から「けっこう大きなエンジン音を出すので驚いた」まで幅広い。

インサイトリア
ボディ骨格のほとんどに、強度の高い高張力鋼板を採用。軽量化することにより、低燃費に貢献。また、高いボディ剛性により音や振動も抑えられた

1車種のクルマに対する印象がここまで大きく割れるケースは珍しいこと。なぜだろう? こらもう簡単。普通、どんなクルマであっても一定の概念を持ってハンドルを握るからだ。

100万円の軽自動車に乗るときと、800万円の高級車に乗るときは、要求レベルを変えるワケ。けれどインサイトの場合、何を基準に考えたらいいのか解らない。だから個々の「基準」によって印象が違ってきてしまう。以下、インサイトに乗ってどう感じているのか、大雑把ながら分類してみた。

1)新車を買ったことのない人や、コンパクトカー&軽自動車に乗っている人は大絶賛。予算あれば買うとコメントしている。このタイプの人達は「安い。思っていたより静かで速い」と感じている傾向。

2)平均的なクルマ歴の人の多くが、興味あるので試乗してみたら予想外に良いクルマだったものの、皆さん乗り換える気にまでは至っておらず。フィットのハイブリッドにも興味を示す。リアシートの狭さを指摘。

3)プリウスに詳しい人や、クルマ感度の高い人は案外厳しい評価である。1)の層が絶賛している質感や動力性能に対する失望感も大きい。技術内容などを考えると安さをあまり評価していないようだ。