レクサス「LC500」が登場。ライバルに負けない強みは?

LC500“S package”  (ラディアントレッドコントラストレイヤリング)

LC500“S package” (ラディアントレッドコントラストレイヤリング)


レクサスから『LC500』という新型車が登場した。車名を聞いても全くイメージ出来ないだろうから、概要を紹介したい。まずクルマとしてのコンセプトをワンフレーズで表すなら「大きくて高価で高性能な2ドアの4座席クーペ」となる。『トヨタ86』の高級バージョンだと思えば当たらずとも遠くない。

世界レベルで考えると、このジャンルで最も人気あるのはポルシェ911。高い性能を持つ2ドアクーペの中で圧倒的な販売台数と言ってよい。実際、LC500もポルシェ911を強く意識したのだろう。1300万円というスターティングプライスを設定してきた(ポルシェ911は1309万1千円から)。

LC500“S package”  (インテリアカラー:オーカー)

LC500“S package” (インテリアカラー:オーカー)


911よりもう少し広いリアシートが欲しいというユーザーは、BMW6シリーズ(1054万円から)を選ぶ。さらに広いリアシートになると、ベンツSクラスのクーペ(1477万円から)。本当のお金持ちだと、アストンマーティンのヴァンテージ(1497万円から)というイメージ。

優れたブランドイメージを持つライバルと比べた場合、LC500のセールスポイントはなんだろう?

最大の武器は「新しさ」だと思う。お金持ちの話題の一つが新しい商品の評価だったりする。911や6シリーズなど誰でも乗っているけれど、LC500は皆さん知らないのだった。

パーティや食事会の話題として、新しいクルマは楽しくて差し障りの無い良いテーマ。しかも高額車は生産台数少ないので、少なくとも直近の半年くらい話題になる。お金あれば、とりあえず買っておくのは悪くない。おそらく当初、そんな売れ方をすることだろう。けっこう売れるはず。

左:LC500h“S package”  (ディープブルーマイカ)、右:LC500  (ラディアントレッドコントラストレイヤリング)

左:LC500h“S package” (ディープブルーマイカ)、右:LC500 (ラディアントレッドコントラストレイヤリング)


やがてお金持ちの話題の対象でなくなると、そこから「良い」か「それほど面白くないか」という本当の評価を受けることになる。LC500の大きな売りになっている「ハイブリッド」は、あまり大きな商品力にならない。1300万円のクルマを買う人は、ガソリン代など気にしないからだ。

ただ普通のV8エンジン搭載モデルのスペックを見たら、驚くべきことに今やポルシェだって付いているアイドリングストップが見当たらず。信号待ちで大きなエンジン音を出す高額車など今やアタマ悪く見える。インテリジェンス無し。この一点だけでハイブリッドを選ぶことをすすめておく。

デザインは悪くない。クルマの本質でライバルに近づけるか?

LC500h“L package”  (ホワイトノーヴァガラスフレーク)

LC500h“L package” (ホワイトノーヴァガラスフレーク)


デザインは好みだと思う。少なくとも新しいトレンドを持っており、バランスの悪い6シリーズやSクラスクーペより良いという評価を得られるハズ。ただ911のような「長く乗れる奥行き」や、アストンマーティンが持つ「ジェントルさ」は無い。新興勢力のイキオイをどう思うか、である。

クルマとしての仕上がりはどうか? 残念ながらまだ乗っていない。すでに先行試乗レポートも出回っているが、この段階の紹介記事は甘め。新しさだけで購入しても良い、というお金持ちを除けば参考にならないと考える。もちろん試乗する機会を得たらニュートラルな評価をお届けしたい。

911や6シリーズ、Sクラスのように上質な乗り味を実現出来ていれば素晴らしいし、ヴァンキッシュの持つ英国風の落ち着きを実現出来ていれば魅力的である。今までのレクサスは足回りの部品やエンジンなど、トヨタと同じ品質レベルだったので安っぽかった。LC500はどうだろう。楽しみだ。

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