日本国内のロードレース
かわって、日本国内のロードレースをご紹介しましょう。【全日本ロードレース選手権】
まず、軸になるのは全日本選手権の「全日本ロードレース選手権」です。「MFJ スーパーバイク」の愛称が付けられたこのレースは日本国内のサーキットを転戦するので、最も気軽に見ることができるプロフェッショナルのロードレースです。
今シーズンの開催クラスは以下の通りです。
「JSB1000」・・・1000cc 4ストローク市販車
「J-GP2」・・・600cc 4ストローク
「ST600」・・・600cc 4ストローク市販車
「J-GP3」・・・125cc 2ストローク、250cc 4ストローク
「GP-MONO」・・・250cc 4ストローク
このように、開催クラスが非常に多いので、1日にいくつものレースが見られるのが「全日本ロードレース」の特徴で、各クラスで展開されるバトルで朝から夕方まで楽しめます。なお、「全日本ロードレース」のテレビ放送はCS放送チャンネルの「GAORA」で録画放送されています。
軽量級の「GP125」クラス(今シーズンからJ-GP3に改称) 4輪レースとは異なりロードレースでは排気量別に様々なカテゴリーがあり、それぞれに「全日本チャンピオン」または「世界チャンピオン」の称号が与えられる。4輪車に比べて、ライダーの体格や体重の影響を受けやすい2輪レースでは、大柄なライダーが「軽量級」クラスで優勝するのは難しい。そのため各クラスのエキスパートが存在し、全日本ロードレースの軽量級クラスでは体重の軽い少年ライダーと小柄な40代のベテランが同じ土俵で戦うこともある。排気量の大きなクラスを目指していくライダーばかりではないということを頭に入れておきたい。 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
【鈴鹿8時間耐久ロードレース】
そして、国内ロードレースで最も大きな盛り上がりを見せるイベントといえば「ハチタイ」の名前でお馴染みの「鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)」です。
鈴鹿8耐のスタート 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
鈴鹿8耐の決勝グリッド上位10台を確定する「トップテントライアル予選」。1台がコースを独占してアタックする。耐久レースなのでグリッドの位置はそれほど大きくは影響しないが、エンターテイメントとして楽しめる部分も鈴鹿8耐のお祭り的要素の一役を担う。こういった予選方式はF1でもかつて採用されたが、その起源は鈴鹿8耐だという説もある。 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
「鈴鹿8耐」を支えている観客の多くは80年代、90年代にロードレースに魅せられたブーム期の人達です。夏に仲間とバイクに乗って鈴鹿に行くのは、1年の中の恒例行事になっており、今もキャンプを楽しみながら気の合う仲間や家族を連れて「鈴鹿の夏」を楽しんでいるのです。
鈴鹿8耐の土曜夜に開催される「前夜祭」では恒例の「バイクであいたいパレード」が開催される。全国から800台のバイクが参加し、鈴鹿市内をパレードした後、夜の鈴鹿サーキットを走行する。 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
次のページでは覚えておきたいロードレース界のスーパースターをピックアップします。