国内レース界に久しぶりの明るい光、HSV-010 GT
今回は、ホンダが国内レースの「SUPER GT」のGT500クラス(500馬力)に投入するニューマシン「HSV-010 GT」の詳細についてご紹介しよう。Honda HSV-010 GT 【写真提供:本田技研工業】 |
これは「HSV-010 GT」がそれだけホンダにとってプライオリティの高い製品である証拠ではないだろうか? 次期NSXとして開発されてきたものの、景気の悪化でお蔵入りを強いられた不遇のスーパーカーをわざわざレースに参戦させる。その意図は何なのだろうか?
FR、3.4リッターV8のレーシングカー
Honda HSV-010 GT 【写真提供:本田技研工業】 |
レギュレーションに合致しないマシンには当然、ハンディキャップが付けられる。具体的には、最低重量の増加を強いられるだけでなく、エンジンに空気を送り込む穴(エアリストリクター)の径を小さくさせられるなど、レースを戦う上では非常に不利な状況に追い込まれてしまうのだ。つまりはMRで3.5リッターV6の「NSX」ではハンデが大きすぎて、レースを優位に戦うことができなくなってしまっていた。ニューマシン「HSV-010 GT」は現在のレギュレーションに完全に合致させたマシンとなり、今シーズンは何の余計なハンデをつけられることもなく、レースを戦えることになる。
「HSV-010 GT」の特徴は何といってもそのフォルムだ。純レーシングカーなのだから「レーシングカー然とした」という言葉を使うのはおかしな話かもしれないが、市販ベース車両のフォルムやイメージの制約を一切受けずに作られた「レーシー」なシェイプはまさに新時代の到来を予感させる姿である。
Honda HSV-010 GT 【写真提供:本田技研工業】 |
Honda HSV-010 GT 【写真提供:本田技研工業】 |