予選で際立ったNSXの速さ!
GT選手権のGT500クラスにおけるホンダNSXは初年度の97年は2台の参戦に留まったが、翌98年からは4台体制、そして現在は5台体制でレースを戦っている。2007年の開幕戦、鈴鹿のスタート 【写真提供:本田技研工業】 |
最終戦の舞台、ツインリンクもてぎはホンダのサーキットであるし、まさにNSXが鍛えられた場所であるだけに、重量ハンデ無しのガチンコ勝負となる最終戦は50回目のポールポジションを狙ってくるだろう。
伊藤大輔が魅せた鈴鹿のスーパーラップ!
NSXの予選アタックで最も衝撃的なシーンといえば、GTファンの誰もが2007年の「SUPER GT」開幕戦を思い出すだろう。GT500クラスの開発競争が激化し、コーナリングスピードが凄まじい勢いで上昇したのが2007年、GT500クラスのマシンはすでに市販車からは大きくかけ離れた純正レーシングカー化し、その動きはまさにフォーミュラカー然としたものであり、スピードはかつての「グループCカー」「F3000フォーミュラカー」をも超越するものにまで進化した。そんなGTが最も「過激化」した2007年の開幕戦、鈴鹿。童夢のメンテナンスによるワークス体制でレースに挑んだ「ARTA NSX」の伊藤大輔がスーパーラップ予選でついに1分50秒台の壁を破り、1分49秒842というタイムをたたき出した。全くマシンが暴れることもなく、最小限のステアリング修正で実現したスーパーランは国内レースファンだけでなく関係者にも大きなインパクトを与えた。
2007年、伊藤大輔がドライブしたARTA NSX 【写真提供:本田技研工業】 |
2009年のNSXは空力パーツの制限もありスッキリとシンプルなデザインに。 【写真提供:本田技研工業】 |
記録にも記憶にも残るスーパーラップ。
常にNSXと共に語られる伝説である。