モータースポーツ/WTCC(世界ツーリングカー選手権)について

WTCCの個性豊かなマシンをチェック!(4ページ目)

10月末に岡山国際サーキットで開催されたWTCC(世界ツーリングカー選手権)に出場した海外のツーリングマシンを紹介。ディーゼルエンジンからロシアの珍車まで車種は少ないが個性は強烈だ!

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

優勝で本家ホンダに熱烈アピール?孤軍奮闘のアコード

Nテクノロジーのピットにおさまった2台のアコード・ユーロR。

散々な結果となっている今シーズンのホンダのF1活動を嘲うかのように、ホンダを使用するプライベートチームが世界選手権であるWTCCで優勝を飾った。マニュファクチャラーズ部門への参戦ながらプライベートチームとしての参戦である「Nテクノロジー」のアコード・ユーロRが第18戦イモラで初優勝を飾ったのだ。同チームは昨年まではアルファロメオ156を走らせていたが、今シーズンからはアコード・ユーロRにスイッチしたばかり。テスト走行もろくにできず、データもなかなか収集できないプライベートチームならではの難しい環境の中、見事に1年目から結果を出してみせた。
イモラで優勝を飾ったジェームス・トンプソンのアコード・ユーロR。

幾度となく噂にあがってきた日本メーカーのWTCC参戦はいまだに実現に至っていない。ホンダ、トヨタといった噂されているメーカーはすでにF1に参戦しているし(ヨーロッパ市場への投資はもう充分に行っているから)WTCC参戦の実現は難しいかもしれない。しかし、N・テクノロジーがホンダ初のWTCC優勝を手繰り寄せたことで、ホンダもほったらかしにしておくわけにもいかなくなったようだ。岡山ラウンドとマカオ・ギアレースにはホンダ系列の「無限」がチューニングしたエンジンが投入される(ジェームス・トンプソン車のみ)。プライベート参戦ながら今後のアコード・ユーロRの活躍にはますます目が離せなくなりそうだ。
WTCCの人気ドライバー、ジェームス・トンプソンは2002年、2004年の英国ツーリングカー選手権(BTCC)の2年連続チャンピオン。2009年はBTCCに戻るという噂もある。

モンツァ戦、岡山戦には日本人ドライバーの谷口行規(たにぐちゆきのり)がアコード・ユーロRで参戦したことも話題になった。練習走行時間が少なく、マシンがトラブル続きだったということもあって苦戦を強いられたが、彼自身はWTCCを存分に楽しんだようだ。
日本人で最初にWTCC参戦を決めた男、谷口行規。鈴鹿クラブマンレースから5年で世界の舞台へデビューした。今年はシビックワンメイクレース、スーパー耐久などに参戦している。

ホンダのピットは大人気。谷口とトンプソンが長蛇の列を作ったファンにサインと握手を贈った。

【ホンダ・アコード・ユーロR】
ボディタイプ:4ドア
エンジン:
DOHC16バルブ直列4気筒(1998cc)
最高出力280馬力(8500回転時)/最大トルク250nm(6750回転時)
ギアボックス:Xトラック シーケンシャル6速

次のページではロシアのマシン、ラーダをピックアップする。
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