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フォーミュラニッポン2007 総集編(3ページ目)

日本最高峰のフォーミュラカーレースである「全日本選手権フォーミュラニッポン」。最終戦までチャンピオンが決まらず大混戦になった2007年シーズンを振り返ります。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

エンジン&エンジニア対決のフォーミュラニッポン

フォーミュラニッポンには2006年からホンダとトヨタがエンジンが供給している。今シーズンは開幕の時点で22台のエントリー中、ホンダが8台、トヨタが14台というシェア。そのエンジンメーカー対決の主役にいたのはやはり今年もホンダエンジン代表の中嶋企画(PIAA NAKAJIMA)とトヨタエンジン代表のチームインパル(mobilecast TEAM IMPUL / Arabian Oasis TEAM IMPUL)だ。
mobilecast TEAM IMPULのピット

フォーミュラニッポンではシャシーがローラFN06を全チームが使用する。同じシャシーを使い、タイヤも同じという状況下でライバルに差をつけるためにはエンジンは重要なファクターであるのだが、それ以上に現在のフォーミュラニッポンで重要とされているのは有能なエンジニアの存在だ。

エンジニアととのコミュニケーションは非常に重要。
エンジニアとはドライバーからの走行コメントを元にその時の路面や気象状況に合わせた最適のマシンセッティングをメカニックに指示する、いわばマシンの演出家のような存在だ。

その激しいエンジニア対決を勝ち抜くために、彼らはローラFN06シャシーの特性を徹底的に研究し、独自の方法論で最速仕様のセッティングを見つけ出していく。有能なエンジニアだけが知っている「マシンを速くするセッティング」は全車が同一のシャシーを使用するフォーミュラニッポンにおいては非常に強い武器になる。そのためドライバーよりもギャランティーが高いエンジニアも存在するそうだ。
日本一速い男、本山哲は日本で最も戦力になると言われる村田エンジニアを起用。今シーズンは運も味方したが、シーズン3勝をあげた。

ホンダ、トヨタのそれぞれのトップチームである中嶋企画とチームインパルは有能なエンジニアをそれぞれ抱えており、この2チームのマシンは常にコンペティティブだ。しかし、彼らが他チームに移籍ともなれば、戦力構図が変わってくる可能性もある。ストーブリーグはドライバーだけではなさそうだ。

次のページでは昨年の王者、ブノア・トレルイエの2007年を振り返ります!
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