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フォーミュラニッポン2007 総集編(4ページ目)

日本最高峰のフォーミュラカーレースである「全日本選手権フォーミュラニッポン」。最終戦までチャンピオンが決まらず大混戦になった2007年シーズンを振り返ります。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

背筋が凍ったブノア・トレルイエの大クラッシュ!

ブノア・トレルイエ
【写真提供:MOBILITYLAND】
昨年のチャンピオン、ブノア・トレルイエにとっての2007年は「悩み」のシーズンだったようだ。ピット取材で彼の表情を見ていると、「悩み」っぷりはモロに伝わってきた。

コクピットで待機している時のトレルイエはどうにも落ち着かない様子で、チャンピオン街道まっしぐらだった2006年に比べると随分と予選中にゴソゴソ動いたりしているシーンを見かけた。絶対的な自信があればトレルイエは沈着冷静なはず。

イライラの原因はシャシーにあったようだ。シャシーのフィーリングに違和感を感じていたトレルイエは開幕戦こそ優勝を飾ったものの、第2戦以降はその速さは影を潜め、予選でもトップ3に入れないほどになってしまった。爽やかな笑顔は消え去り、イラダチを押さえきれなかった。

迎えた第5戦・鈴鹿ラウンド。西ストレートの途中でブノア・トレルイエは大クラッシュを喫した。マシンはコクピット部分とエンジンが分離し、コクピット部分が横転する形で止まった。サーキット中が凍りつき、最悪の事態も考えられた大クラッシュだった。

ブノア・トレルイエ
しかし、ブノアは無事に生還した。生還できたことは不幸中の幸いだったが、もう一つ不幸中の幸いが起こった。激しいクラッシュで使えなくなったモノコックが新品に交換されることになったのだ。

その新品投入でブノアが悩みに悩んだフィーリングの悪さが解消。後半戦は次第にブノア本来の速さが戻ってきた。しかし、最終戦は同じフランス人のデュバル(PIAA NAKAJIMA)と接触。2年連続チャンピオン獲得の夢は崩れ去った。
ブノア・トレルイエのマシン


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