マシンは6代目 ヤマハYZF-R1
2007年にフルモデルチェンジされ6代目となったヤマハのフラッグシップモデル、YZF-R1が世界のレースで好調だ。スーパーバイク世界選手権では6月末の時点で芳賀紀行が3勝をあげてチャンピオン争いを展開しているし、全日本でも中須賀克行がオートポリスで優勝を飾っている。YAMAHA YZF-R1 (写真提供:モビリティランド) |
鈴鹿8耐ではJSB1000クラスにエントリーする。8耐に向けてマシンは日々進化しており、前哨戦300km耐久ロードレースでもチームの士気は非常に高かった。300km耐久で余分なピットインがあっても中須賀が3位に入ったことが何より好調の証だ。ひょっとするとひょっとする?今年の8耐で最も目を離してはならないのは「YAMAHA RACING」である。
エースカーは目玉の21号車! SP忠男出身のコンビ
絶好調の中須賀克行 (写真提供:モビリティランド) |
「YAMAHA RACING」21号車はヤマハ・エースカーである。
中須賀克行(なかすが・かつゆき)/大崎誠之(おおさき・のぶゆき)がペアを組むが、彼らは共に名門「SP忠男レーシングチーム」の出身だ。この「SP忠男」出身のライダー達の多くはヘルメットに目玉マークを付けるのが特徴で、グランプリライダーの中野真矢、小山知良らも目玉マークを愛用している。中須賀は2004年まで「SP忠男」に在籍、大崎は「SP忠男」で現在も全日本JSB1000を戦っている。
大崎誠之 (写真:モビリティランド) |
大崎のいつも沈着冷静で堅実なパフォーマンスも耐久レースに無くてはならない要素。それに彼の明るく優しい性格もチームのムードメイキングに一役買うはずだ。
中須賀克行 (写真:モビリティランド) |
昨年の8耐は中冨伸一とペアを組んだ。決勝レースでは中冨が負傷した影響で、中須賀は猛暑の中、連続走行を強いられた。一人のライダーが連続走行できる時間には限りがあるため、チームはレースを中断。中須賀は極度の疲労に耐えながら体力の限りに走ったが、何ともほろ苦い結果の8耐となった。
しかし、この8耐を境に中須賀が急成長を見せたのは誰の目にも明らかで、全日本最終戦の岡山ではトップを快走するまでに成長した。現在の中須賀からはとにかくいいオーラが放出されている。ヤマハの新エースは昨年とはまるで別人のような表情を見せてくれるだろう。
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