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チャンピオンは14歳 全日本GP125(3ページ目)

テレビや雑誌で話題の少年ライダー、中上貴晶選手にインタビュー。全日本ロードレース選手権GP125クラスで史上最年少のチャンピオンに輝いた中上選手の全日本最終戦をレポートする。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

日本とスペインを往復する日々 揉まれる14歳のライダー

自分のレース直前であっても先輩ライダーの応援、手伝いは欠かさない。笑顔も見せる余裕がある。
(写真:Yoshi KITAOKA)
初参戦となったスペイン選手権ではまだ表彰台に立てていない。中上はスペイン選手権を通して世界との壁を感じるという。日本に比べてヨーロッパのサーキット路面は荒れているが、路面の違い、マシンの違いなど悩みは尽きないようだ。

また中上はスペインと日本を往復するハードスケジュールでレース中心の生活を送っている。そんな中上にレース以外で興味を持っていることを聞いてみた。

「移動したり、レースをしたりで他に何かをする暇が本当にありません。友達ともっと遊びたいと思うことはあります。スケジュールはハードですが、バイクに乗っているだけで楽しいです。苦になることは全くないです。バイクに乗れることが僕にとっての幸せです」

普通の14歳では考えられない生活をしながらも、中上は学校にも通い、トレーニングも欠かさないという。トレーナーなどは特につけず、ランニング、自転車、水泳など自分でメニューを決めて日々体力作りを行っているというから驚きだ。

夢はMotoGPチャンピオン 夢は世界へと羽ばたく

全日本ロードレース最終戦でトップを走行する中上貴晶。
(写真:Yoshi KITAOKA)
エキシビションレースで全日本ロードレースの舞台に初めて登場した2年前に比べて、中上の体は随分と大きくなり、表情も豊かになった。中学3年生ではあるが、早生まれということもあり中上の体は決して大きくない。しかし、今後数年で精神面はもちろん体格も大きく成長を続けていくだろう。

「目標はMotoGPでチャンピオンになることです。ハタチぐらいでMotoGPクラスに乗って、いつかチャンピオンを獲りたいです。来年のことはまだ決まっていなくて、いろいろ考えているところです。来年から世界GPに参戦できる年齢になります。でも、無理をしたくない。世界GPでは1年目から優勝を狙っていきたいので、その準備も考えています。」

テレビや雑誌の取材なども殺到し、各方面から注目が集まっている。そのため様々な大人の関係者がいろんな意見やアドバイスを中上に送っているだろう。しかし、話をしていて感じ取れたのは、彼には自分で判断し、目標に向かって歩む能力があるということだ。

中上の目標は決まっている。

次のページは全日本ロードレース最終戦の中上の戦いぶりをレポートする。そして最後に読者に向けたメッセージを寄せてくれた。
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