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“劇的”に良くなった新型マークX

FRセダンのマークXがモデルチェンジ。ガッカリするポイントの多かった先代に比べ、デザイン的にも価格的にもぐんと良くなった。最近のトヨタのFR車を見る限り、走りに関しても期待できる魅力的なモデルだ。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

先代は散々だったが……

マークX
異なる意匠を持つ「スタンダード」「プレミアム」「スポーツ」の3タイプと、「2.5L」「3.5L」の2つのエンジンを設定(写真はプレミアム)

先代のマークXはデビュー当初から話題にならず、モデル末期まで販売不振に悩まされた。デザイン的にイマイチだった上、乗っても大味。それでいてトヨタ絶好調の流れを受け、けっこう強気の価格設定。売れ筋だった2リッターエンジンを止めたのも悪い材料だったと思う。

そんなこんなで新型マークXは「のっぺりしていた」と評判が悪かったデザインをシャープに変更。加えて昨年から始まった不景気を受け新型プリウスから始まった「価格引き下げ策」を取り入れてきたのである。実際、新型マークXの価格を見るとインパクトは大きい。割安感があるのだ。

先代の最廉価グレードの247万8000円に対し、9万8000円安の238万円。それだけじゃありません。今までオプションだったサイドエアバッグや、スピン防止装置VSCが標準装備となった。この二つ、合わせれば10万円以上。つまり実質的に20万円以上の値下げをしたワケ。

マークX
水平基調のおおらかな塊感と、硬質な削ぎ面との対比で広がり感とメリハリのあるダイナミズムを表現した(写真はスポーツタイプ)

さらにさらに! 2010年3月までに登録を完了したなら、エコカー減税と購入補助金の合計20万円を受けられるグレードも設定(13年以上乗っているクルマを下取りに出すと35万円)。交渉次第で値引きだってしてくれるだろうから、220万円くらいでフル装備のマークXを買えてしまう。

もちろん「通勤でクルマを使う」という人や、年間走行距離が多いという人なら燃費という点でプリウス有利。けれど週末にしか乗らないような使い方だと、マークXだって何ら問題なし。いや、マークXも実用燃費が向上しており、ガソリンはレギュラー仕様になった。
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