外国の街中では相当ユニーク
「サングラスをかけたブルドッグ」をイメージしたというエクステリアデザイン。10色のカラーバリエーションが用意されており、先代に比べると“和”を感じさせる落ち着いた色合いのものが多い |
従来型のキューブは日本専用車だった。というのも「こんなヘンなカッコしたクルマが海外で売れるワケない」と思われていたからだ。けれど『日産360』(世界中のジャーナリストを集め軽自動車や商用車まで含めた日産のラインナップすべてに試乗できるイベント)で大好評だったそうな。
考えてみればキューブのような四角い乗用車はヨーロッパじゃ無いし(商用車はどこの国でも四角)、アメリカでも燃費良くて室内スペースが広いクルマのニーズ急増中。日本人からすれば見慣れているデザインながら相当ユニーク。外国の街中で見かけたら相当目立つ存在になることだろう。
そんな事情から新型キューブは「世界で売ってみようか」という位置づけになった。居住空間をさらに広くするためサイズも一回り(全長160mm、全幅25mm)拡大。大人が4人乗るとギリギリのスペースだった先代に比べると、体格のいい欧米人でも十分使える広さを確保している。
ボックス型のシルエットに、ユニークな非対称リアデザインは健在。先代よりもさらに角のとれたエクステリアは、ひと目でキューブと分かるデザインだ |
乗るとどうか? 動力性能は車重が先代より70kg重くなっているものの、エンジンやAT(無断変速CVTを採用)の細かい改良により全く不満無し。発進加速から追い越し加速、高速巡航に至るまで「必要なだけ」の性能を持つ。ちなみに新型は1.5リッターのみの設定。
この手のクルマを買う人にはあまり関係ないかもしれないが、エンジンの回転フィールも今までの1.5リッターよりずっと良くなった。クルマ好きでも満足出来る仕上がりです。あまり認識されていないことながら最近の日産車は実用燃費が良く、流れの良い道路状況ならカタログ値に近い数値を期待できそう。
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