好景気で育ったクルマ
6年ぶりにフルモデルチェンジされたフェアレディZ。パフォーマンスを飛躍的に進化させ、世界トップレベルの運動性能「走る、曲がる、止まる」を実現させた |
世界的な不況が進行中とあり、スポーツカーを発表するタイミングとして考えれば決して「良い」とは言えないかも知れない。けれど新型フェアレディZを開発している時点では世界的好況の真っ最中だった。つい半年前まで、作っても作ってもクルマが足りなかったのである。
したがって新しいZを見ると、いろんな意味で全く萎縮していない。直近の経済状況を考えるなら「よくぞここまで頑張りましたね!」と感心するほど。何しろスペックからして伸び伸びしてます。例えばホイールベースを100mm短くした。
なぜか? スポーツカーの理想像を考えると、先代のZは長い。というのもスカイラインクーペと共通のフロアを使わなければならなかったため、妥協させられたのだ。けれど好景気という環境で育った新しいZは最適のサイズを選択出来た。ちなみにボディ幅を見ると30mmもワイドになってる。
ヘッドランプ同様、リヤコンビネーションランプも「ブーメランモーション」と呼ばれるL字型。ダイナミックなエクステリアをより引き締める効果を狙っている |
エンジンだって強力だ。3.7リッターから336馬力を発生する日産最強V6を搭載(ハイパワーと低燃費を両立させたVVELを採用した新世代のエンジン)。先代スカイラインGT-Rの2.6リッターターボに匹敵する出力とトルクを持つ。
すでにプロトタイプの試乗を北海道のテストコースで済ませているが、1速&2速などアクセル全開するとタコメーターの針の上がりを見ているヒマもない。ポルシェ911と互角に走れるくらいの絶対的な性能を持つ。文句なしに速いです。
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