ぜひフィーリングを試してほしい
最大出力を250馬力から235馬力に引き下げ、低速トルクを引き上げることで、実用域での使い勝手を向上させた |
細かなチューニングを積み重ねたのだろう。若干違和感のあったステアリングフィールはググッと進歩。乗り心地もボディ補強の成果が出ており、手放しで「良い」とは言えないまでも、同乗者からのクレームは出ないレベルまで改善された。
アイシン製からマツダ内製(ロードスターで採用されている)に変わった6速ミッションのシフトフィールだけれど、これまた文句なし。以下、今回のマイナーチェンジで施された主な変更を。
■エクステリア
バンパー、ライト形状の変更を行い、印象はかなり変わった。見慣れると「カッコよくなった」と感じる人が多いんじゃなかろうか。バンパー開口部の拡大で冷却性能も向上しているとのこと。サーキット走行などハードな使い方をするユーザーには嬉しいモディファイだろう。
■メカニズム
エンジン/オイル循環システムの変更によりオイル消費が抑制され(ロータリーエンジンは通常のレシプロエンジンよりオイルを食う)、耐久性やエンジン始動性も向上という。なお、ハイパワー仕様のカタログ上の最高出力は前述の通り250馬力から235馬力にダウンしている。
本格スポーツモデルながら居住性は高い。ファミリーユースにも対応できる点がRX-8の大きな魅力 |
■ボディ&足回り
マニュアル車に台形状のストラットタワーバーを追加。ストラットアッパーの板圧アップなども行われている。さらにダンパー、スプリング、ブッシュ、スタビライザーといった構成部品のセッティング見直しを行った。
■追加モデル
今回のマイナーチェンジの主役と言えるのが追加グレードのRSである。スタイリッシュなエアロパーツ(アンダーフロアもフラット化されている)やレカロシートに加え、ビルシュタイン製ダンパー+19インチホイール、発砲ウレタンの注入によるフロントクロスメンバー(エンジンを積んでいる部分)の剛性アップなど、走り好きには魅力的なアイテムが満載。
「最近クルマがつまらない」と感じている人にこそ、ぜひRX-8の楽しさや個性を味わって欲しいと思う。ディーラーの試乗車でロータリーエンジンのフィーリングを試すだけでも有意義だと思います。
撮影:尾形和美・カーセンサー