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「百読は一乗りに如かず!」な新型クラウン(2ページ目)

13代目の新型クラウンのキャッチコピーは『「あ.うん」のテクノロジー』。革新的な新技術ばかりが話題となっているが、スペックでは分からないエモーショナルな部分の仕上がりはどうだろうか?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

ベンツやBMWと比べても……

ロイヤルサルーン・内装
ロイヤルサルーンのインテリア。明るい色調の木目調パネルを使い、柔らかな雰囲気でまとめている。アスリートはブラック基調の落ち着いたインテリア

さて。新しいクラウンは魅力的じゃないのか? そんなことない。というより、歴代のトヨタ車の中で最高の仕上がりだと思う。このクルマの「凄さ」や「魅力」は、スペックや装備じゃありません。こらもうハンドルを握れば誰にでも解ることだろう。

結論から書くと「素晴らしく上質」なのだ。何度も指摘してきた通り、レクサスまで含んだトヨタ車最大の弱点と言えるのが少し荒れた路面での乗り心地である。路面の良いところでは柔らかいブッシュ(サスペンションと車体の接合部に付くゴム)のおかげで快適ながら、路面が悪くなると動きの渋いショックアブソーバーのせいで突如安っぽい乗り心地になってしまった。

ロイヤルサルーン・フロント
ロイヤルサルーン・リア
新型クラウンの魅力はステアリングを握ってはじめてわかる。乗り心地は「上質」。ベンツやBMWと同レベルの乗り味を実現している。写真はロイヤルサルーン

新型クラウンの開発チームは根本的に足回りの考え方を見直し、ベンツやBMWのように「しなやかに動くサスペンション」を作り上げたのである。実際、足回りがキチンと動くようになり、どんな路面でも快適な乗り心地を味わえる。大げさでなくベンツやBMWから乗り換えても満足できるほど。

ちなみにロイヤルサルーンとアスリートの差は足の硬さだけ。後席にも人が頻繁に乗るならロイヤルサルーンを。いつでも運転を楽しみたいというならアスリート(プラス内外装の好み)という選び方でいいだろう。

私の推奨グレードはVDIM(進化型姿勢制御装置)やサイド&カーテンエアバッグ、ニーエアバッグといった安全装備まで付いて368万円という2.5リッターのロイヤルサルーン(純正ナビなし)。10年乗るつもりになればリーズナブルな出費だと思う。

「百読は一乗りに如かず!」。ぜひともディーラーで試乗して見て欲しい。

撮影:篠原晃一・カーセンサー
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