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地味だけどデキる! プレミオ&アリオン(3ページ目)

ミニバンにおされ影の薄い5ナンバーセダンだが、いまだ根強いファンはいる。そんなユーザーの熱い視線を集めているのが、トヨタ・プレミオ/アリオン。5年半ぶりのモデルチェンジで、さらなる進化を遂げていた。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

16インチタイヤはミスマッチ

プレミオ・フロント
最上級モデルのプレミオ1.8X EXパッケージ。223万6500円
永田:
2台目の試乗車はプレミオ1.8X EXパッケージです。このグレードは16インチタイヤ履く豪華仕様という位置付けになります。

国沢:
1.8リッターエンジン(カローラと同じ設計の新しいもの)なんだけど、普通に乗っていると1.5リッターとそんなに変わらないね。

永田:
上り坂などアクセル開度が大きい状況だと、確かに1クラス上のゆとりを感じます。しかし、ごく一般的な使い方だと違いは分かりにくいです。

国沢:
1.5リッターと1.8リッターの差額が15万円程度ということを考えると、価格差ほどの価値はないんじゃないかと思う。

永田:
1.5リッターがすごくよく出来ているということなんでしょうけど、意外な発見でした。乗り心地は前席に乗っていると、14インチタイヤつきの1.5リッターと同じような印象です。

国沢:
後席だと乗り心地がひどく硬い。揺すられているような感じ。

永田:
メーカー側でも15インチ、14インチタイヤ付きを基準車と考えているそうで、16インチは乗り心地も含めた性能というよりはどちらかというと少数派の「スタイル重視の方向け」のようです。

国沢:
スタイル重視の人以外は絶対に標準的なタイヤサイズのモデルを買うべき。

インテリア、シートアレンジも進歩

アリオン・インパネ
シボを刻んだ、新開発の木目調パネルが目をひく。写真はアリオンA15 Gパッケージ

永田:
続いて、インテリアを見ていきましょう。

国沢:
もちろん本物じゃないけど、木目調のパネルを使っているところなんかプレミオ/アリオンを買うユーザー層のツボにはまるんじゃないかな。
永田:全体的な質感やスイッチ類の使いやすさなども格段にレベルアップしました。

国沢:
それと、最近のトヨタ車全体に言えることだけどシートがかなり良くなった。イメージよりも硬めで疲れにくいと思う。

永田:
シートで思い出しましたが、プレミオ/アリオンのシートアレンジは相変わらずすごいですね。仮眠などに使えるフルフラット機能から後席リクライニング、トランクスルーまで付いています。

国沢:
絶対的な広さもサイズ以上だしセダンでこれだけのことをやられちゃうと、ステーションワゴンが下火になるのもよく分かる。それくらい、プレミオ/アリオンの室内はよく出来ているよ。

永田:
ここまで、目立った弱点はなかったプレミオ/アリオンですが、1つ大きな不満があるそうで。

国沢:
素晴らしい衝突回避能力を持つ姿勢制御装置VSCの設定がオプションでも無い。

永田:
カローラでもグレードによっては設定があるんですけどね。

国沢:
確かに付けてくれるお客さんが少ないっていうのは分かるけど、まったく設定がないっていうのはあんまりだと思う。

永田:
限られたグレードだけでもいいから設定くらいはないと、普及のしようがないですよね。
国沢:
ここだけは要改善だと思う。

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