SUBARU(スバル)/レガシィ

レガシィがマイナーチェンジ 新型レガシィ

5月22日にレガシィがマイーナーチェンジした。ほとんど変わっていないようにも見えるのだけれど、乗ってみるとビックリ!

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

レガシィが5月22日にマイナーチェンジを行った。レガシィのマイナーチェンジといえば「大幅に変わる」というのが従来のケース。初代はフロントのデザインをガラリと変え、エンジン大幅にパワーアップさせた。先代モデルのマイナーでも280馬力エンジンを搭載し、ビルシュタイン製ダンパー使うGT-Bを登場させている。そういった期待など持ちつつ新しいレガシィを見ると、ほとんど変わっていないように思う。エンジンなど細かい改良レベルに留まっており、最高出力に代表されるスペックは同じ。非常に地味なマイナーチェンジのように感じるんじゃなかろうか。実際、ディーラーの営業担当者からも「もっと変えて欲しかった」という声が出ているらしい。

しかし試乗すると印象は大きく変わる。とても良いクルマに仕上がっているのだ。最も進化したのが「質感」。これまでのレガシィ、ステーキレストランで言えば、肉の重さ(馬力)と質(ビルシュタイン製ショック等)を売りにしてきた。したがって非常に説明しやすかったし、原稿を書くのだって楽。新しいレガシィの場合、肉の重さや質は同じ。ドコが違うのかというと、料理方法です。メニューで見ても全く解らないけれど、食べればすぐに「おお!」と納得できるくらい良くなったと思う。乗り味が「澄んだ」と表現すれば解っていただけるだろうか? 日本酒で言えば吟醸酒みたいなもの。雑な振動などをシャットアウトした、と思って欲しい。ドイツ車のような乗り味だ。

逆に言うと、乗らないと説明するのが難しい。美味しい料理をコトバで伝えられないのと同じ。いや、食べ物なら「美味しいもの」に例えてある程度イメージ出来るかもしれないけれど、良いクルマの味は乗ったことあるヒトでないと解らないかも。いわゆる「上級者の道具的な仕上がり」と表現しておく。スキーでも自転車でも釣り竿でもゴルフクラブでもいい。上級者が使う道具は、ガッシリした剛性を持ちつつしなやか。そして不快な振動を出さない。新しいレガシィに乗ると、上級者の道具感が出ている。最もいいのは試乗してもらうこと。全国のディーラーで試乗車を用意しているそうなので、興味有る方はぜひとも乗ってみて欲しい。

参考までに「代わり映えしない」と思われているスタイルだが、フロントで前期型と共通なのはフェンダーだけ。ヘッドライトを一回り小さく見えるタイプに変え、グリルは上下方向で1cm拡大。バンパーもシャープなデザインにしている。注意してみるとボンネットまでプレスラインが違う。ここまで変えれば全く違う外観になった。あえて前期型デザインの改良に留めたあたりにデザイナーの意地を感じます。ただデザインは前期型よりずっとまとまったと思う。街中で見かけるようになれば「あれ? けっこう違うね」と感じるんじゃなかろうか。さらに詳しいレガシィの試乗記事は、特集号が間もなく書店に並ぶと思うので参考に。私のレポートは『アクティヴビークル』の増刊号に掲載されていますからどうぞ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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