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ここまで来た!自動操縦装置 新型シーマの秘密兵器!

新しいシーマ、デザインや強力なエンジンなどが話題になっているけれど、試乗して最も大きなインパクトを受けたのは「レーンキープサポートシステム」と呼ばれる自動操縦装置の存在。21世紀の新技術を感じさせてくれる、このシステムをレポート!

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

この新型シーマの上級グレードにオプション設定された、レーンキープサポートシステムは、性能的に評価すれば手放し運転が出来るのだから凄い!ただ道路交通法で手放し運転を認めていないため、宣伝などで積極的に紹介することも出来ないのだろう。あまり意識していないかもしれないけれど、車両運送法と道路交通法は全く違う法律。車両運送法では100km上出るクルマは問題ないのだけれど、道路交通法では禁止されている。それと同じこと。物理的に可能だけれどやってはいけないことなのだ。ちなみに私は爪の先でハンドルに触れていました。



もう少し具体的な説明をしたい。フロントグリルの中には「ミリ波レーダー」と呼ばれる、けっこう本格的なレーダーが埋め込まれている。このレーダー、軍事技術を使ったもので極めて高性能。1秒間に200回も前方をサーチしているそうな。これで前方のチェックを絶えず行う。オートクルーズモードにすればレーダーが作動。先行車がいなければ、設定された速度で巡航し、自車より遅い速度で走る先行車に追いつくと、自動的に一定の車間距離をキープする。もし先行車がブレーキを掛ければ、1秒間に200回も車間距離の計測を行っているため、瞬時にこちらも自動でブレーキが掛かるから、たいしたもの。追突する危険性はほぼ無い。

車線を見ているのはルームミラー上部に設置されたCCDカメラである。人間の目と同じように白線を判別。自車の位置を常時測定して、その情報をコンピューターに流す。右や左に寄ると、コンピュータは「元に戻れ」という信号をハンドル部分に装着されたモーターに送り、車線をキープするというシステム。つまりカメラで車線を見て、レーダー使って前を監視しているのだ。日産の技術者によれば「キツいカーブや低速度でも自動運転することは出来るけれど、運輸省の認可が降りず断念しました」という。現在のシステムだと、急なカーブや強い横風を受けると自動運転は解除されてしまう。また、セット出来る速度は65~100kmの範囲。

相当骨抜きにされてしまったものの、やっぱり効能は素晴らしい!ハンドルから力を抜いても、自動的に車線中央を走ってくれる。万一ウトウトしてしまったって、車線を外れそうになれば「ピーピー」と警告音を出して教えてくれ、さらに追突しそうになると自動的にブレーキまで掛けてくれるから安全だと思う。私は学生時代、馬に乗っていた。馬は自分で穴ボコを避け、狭い道も歩いてくれるのだ。だから非常に安全。自動操縦のシーマのハンドルを握りつつ「これは馬に乗っているみたいだな」と感じた。もし御予算に余裕あれば、ぜひともレーンキープサポートシステムを試して欲しい。21世紀になったことが実感出来ます!

関連サイト:日産自動車オフィシャルサイト
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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