今回は、色×色コーディネート(2色配色)の基本と、3つ目の色を加えて、さらにセンスアップするための配色テクニックをご紹介します。
<目次>
カラーコーディネート、色×色の基本は、色相差
色相とは、赤、青、黄といった色みの違いのこと。上の図にように、赤、オレンジ、黄色……というように、近い色を隣同士にならべていくと色相環になります。色×色コーディネート(2色配色)とは、色相差から考える配色テクニックのこと。色相差のない同一色相配色、色相差60度程度の類似色相配色、色相差150度以上の反対色相配色という3つの組み合わせが基本となります。
カラーコーディネートにおけるアクセント効果とセパレーション効果
色×色コーディネートに、3つ目の色を加えるとき、ぜひ覚えておきたいのが、アクセント効果とセパレーション効果です。アクセントとは、「強調する」「引き立たせる」などの意味があります。アクセント効果とは、平凡な配色に少量の対照的な色を加えて、全体の調子を高める配色技法です。
一方、セパレーションとは、「分離させる」「引き離す」という意味があります。セパレーション効果とは、接し合う色と色の間にセパレーションカラー(分離色)を1色挿入することによって、調和を図る技法です。
カラーコーディネート、夏の配色1:同一色相(色相差0度)
マゼンタとは、鮮やかな赤紫のこと。このマゼンタを基準に、同じ色相のオーキッドピンクを組み合わせると、色相差0の同一色相配色となります。■オーキッドピンク&マゼンタ 同じ色相に、明度や彩度で濃淡をつけた色の組み合わせなので、穏やかで上品ですが、どこか物足りない印象が感じられるのではないでしょうか。
■アクセント効果 赤紫と対照的な色相、青緑から、深みのあるパイングリーンを合わせました。アクセント効果によって、平凡になりがちな配色にメリハリが生まれます。
■セパレーション効果 無彩色のフレンチグレイを挿入すると、セパレーション効果によって、オーキッドピンクとマゼンタ、2つの色の違いが引き立ちます。
カラーコーディネート、夏の配色2:類似色相(色相差30度前後)
夏はブルーやグリーンといった寒色系を取り入れて、見た目に涼やかな印象を演出したいものです。スカイブルーとターコイズは、色相差30度の関係にある、類似色相配色です。■スカイブルー&ターコイズ スカイブルーとターコイズは、お互いの色みを含んでいるので、まとまりやすい反面、平凡で単調に感じられることもあります。
■アクセント効果 スカイブルーとターコイズとは対照的な色相、オレンジから、暗いブラウンを合わせました。アクセント効果によって、平凡になりがちな配色に個性が生まれます。
■セパレーション効果 無彩色のパールグレイを挿入すると、セパレーション効果によって、スカイブルーとターコイズ、2つの色の違いが際立つでしょう。
カラーコーディネート、夏の配色3:反対色相(色相差150度超)
イエローは、有彩色の中で最も明るい色。色相環の反対側にある色を反対色といいます。■イエロー&ミディアムバイオレット 反対色相配色の中でも、彩度の高い鮮やかな色の組み合わせは、お互いの色を鮮やかに引き立てる反面、強烈な印象を与えます。
■配色バランスによる調整 反対色相配色は、アクセント効果を狙うより、色の分量に変化をつけて、躍動感や明快な印象を活かしましょう。
■セパレーション効果 無彩色の黒を挿入すると、セパレーション効果によって、強烈な対比関係がやわらぎ、新たな調和が生まれます。
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