カラーコーディネート/パーソナルカラー診断

パーソナルカラーの達人にインタビュー!(2ページ目)

アメリカで誕生したパーソナルカラーが日本に紹介されて約20年。パーソナルカラーも進化しています。今回は、長いキャリアときめ細かなコンサルテーションに定評のある、田所愛子さんにお話を伺いました。

松本 英恵

執筆者:松本 英恵

カラーコーディネートガイド

パーソナルカラー~似合う色とは?

―――ひと口にパーソナルカラーといっても、コンサルタントによって考え方がずいぶん異なるようです。田所さんが考える『パーソナルカラー』について教えていただけますか?

     
日本人の肌色はピンク系~オークル系 人それぞれ色相・明度・彩度が異なります。
田所:パーソナルカラー(ベストカラー)は、その方の身体の色(肌の色、髪の色、瞳の色)に似合う色から、その方の外見的イメージを生かすファッションのスタイルをつくっていく手法です。「あなたは赤が似合って、青が似合わない」・・・ということではなく、「赤ならこんな赤」「青ならこんな青」・・・といった「○○のような」を知ることから始まります。色はイメージとの結びつきが強いので、親しみやすく修得しやすい手法だと思います。 

診断の基準となるのは、身体の色と外見的イメージ。例えば、ひと口に日本人の肌色と言っても、人それぞれ微妙に異なっています。そのわずかな色の違いを見分けて診断を行ない、診断を受けた方が、”似合う”を決めるわずかな色の違いを見分けられるように、わかりやすくアドバイスを行ないます。

また、人それぞれ、好きな色・嫌いな色がありますが、色の好みではなく、外見的イメージに合う色、その方の魅力を引き立す色を優先して、コーディネートやスタイリングを提案します。

日本人は繊細な色彩感覚を持っていて、日本語の「似合う」という言葉には、季節感やTPOにふさわしい色という意味もあります。季節感やTPOとの兼ね合いも大切にしながら、ファッションのコーディネートを楽しんでいただきたいですね。

4つの基本タイプ

―――田所さんの診断はとても細やか。先程も、オータムタイプの方が3名いらっしゃいましたが、ディープトーンが似合うエキゾチックな雰囲気の方、素材感を楽しむベーシックカラーが似合うミラノマダムのような雰囲気の方、淡いグレイッシュトーンが似合う和風美人、その方の個性に合わせて似合う色やファッションのコーディネートを提案なさっていましたね。

 
似合うチークカラーはどちら?ウォームピンク(イエローベース)とクールピンク(ブルーベース)のドレープを使って、お顔うつりを診断します。
田所:身体色といっても人それぞれ。ブルーベース(青みを含んだ色)とイエローベース(黄みを含んだ色)が診断の基本ですが、例えば、肌の色はブルーベースが似合うけれど、瞳を色を引き立てるのはイエローベースというケースもあります。基本タイプも伝えますが、その方の個性に合わせたパーソナルな診断を行なっています。

診断に使うドレープの色も、80年代は欧米人用に開発されたものがそのまま使われていましたが、最近は、日本人の身体色に合ったものが開発され、例えば、オータムタイプはきものに見られるような和の色、淡いグレイッシュな色のバリエーションが増えて、よりパーソナルな診断を行ないやすくなりました。

―――わずかな色の違いをわかりやすく伝えるためには、提示する色の順序や、色の見分け方の説明がとても重要ですね。基本的なことのようですが、色彩学の知識とそれを活用できる能力、そして言葉の表現力が、コンサルテーションの質を決めるといっても過言ではないようですね。

田所:タイプはあくまでも目安であって、クライアントをタイプにあてはめることは、パーソナルな診断ではありませんよね。パーソナルカラーは個人のお客様を対象としたサービス業ですから、顧客本位のコンサルテーションが本来の姿だと思います。

次は、進化するヘア&メイクとパーソナルカラーの関係について、
お話を伺いました!

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます