定年・退職のお金/退職金の運用方法

1年以内に使うお金なら「退職金優遇定期預金」は有利(2ページ目)

退職金運用の受け皿商品「退職金優遇定期預金」で魅力的な金利を提示する金融機関が増えてきました。主流は3カ月定期預金で、当初期間は高金利で運用します。しかし満期後は自動継続し、金利は店頭表示金利にダウン。高金利のメリットを賢く利用するには、短期間の利用。これに尽きます。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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金利2.0%以上の退職金専用定期

退職金専用定期のうち、3カ月物で金利2.0%以上を提示している金融機関をいくつかご紹介します。

2.4%:長野信用金庫   
2.13%:横浜銀行(NISA口座を申し込む場合)
2.10%:足利銀行(年金受取指定・予約の場合)
2.0%:大分銀行、福岡銀行(「マイバンク」会員対象・同日申し込み可)、みずほ銀行(NISA口座開設あるいは開設済み)、野村信託銀行


野村信託銀行はインターネット申し込みが可能か、と思いきや野村證券の本・支店の窓口のみの取り扱いでした。

メガバンクは条件付きで金利1.7%も

続いて、金利1.5%以上2.0%未満を提示している金融機関をいくつかご紹介します。

1.80%:足利銀行 
1.75%:りそな銀行(年金受取指定・予約が条件)
1.7%:三菱東京UFJ銀行(NISA口座開設あるいは開設済み)
1.6%:三井住友信託銀行
1.5%:名古屋銀行、三井住友銀行(年金受取指定など条件あり)、中央ろうきん、あおぞら銀行、横浜銀行、関西アーバン銀行

ちなみに、退職金500万円を1.5%の退職金専用定期を利用して1年(満期後自動継続)運用すると、スーパー定期300(1年物)より約16倍の利息(税引前)を得ることができます(2015年4月13日の定期預金金利は3カ月物・1年物ともに0.025%)。

メガバンクや信託銀行はNISA口座開設や年金受取指定などの条件付きが目につきます。退職金専用定期は地方密着銀行のほうが使い勝手がよく金利も高い、という印象です。
 

6カ月定期もある

退職金専用定期には3カ月物以外に6カ月、1年、3年、5年物がありますが、取り扱っている金融機関はごくわずかです。では、6カ月定期預金を取り扱っている金融機関と金利をいくつかご紹介します。

1.50%:大分銀行
1.0%:足利銀行
0.8%:関西アーバン銀行
0.7%:東京都民銀行

 

退職金はとりあえず短期運用で

退職金の受け取りは、身近な金融機関との付き合い方を考える良い機会

退職金の受け取りは、身近な金融機関との付き合い方を考える良い機会

銀行の窓口では、退職金の運用先としてNISA口座開設や投資信託、個人年金保険を勧める傾向にあります。

セカンドライフの生活を支える大切な退職金です。老後のスタイルがしっかり固まり退職金の使い道が明確になるまでは、長期運用やリスクのある金融商品には手を出さないほうが無難です。とりあえず短期間の退職金専用定期で運用しながら、自分のセカンドライフにぴったりの運用方法を見つけることをお勧めします。

預入先を地方銀行や信用金庫にまで拡大すると、意外な「掘り出しもの預金」が見つかる可能性があります。さらに、年金受取と組み合わせるとより高い金利をゲットできることもあります。退職後は地元の金融機関との取引を考えるチャンスかもしれません。

※金利は2015年4月13日時点、年率・税引き前。
※退職金専用定期預金の利用を勧めるものではなく、老後資金運用の情報の一つとして取り上げています。
※利用にあたっては、金融機関で金利や預入期間など詳しい内容を確認し、納得した後に利用するようにしましょう。
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