小学校の教壇に立つ喜びはひとしお。児童英語教師として学校教育現場に立てるとは夢にも思っていませんでした。 |
アルクの月刊誌「子ども英語」のインタビューにこう答えたことがあります。一介の児童英語教師と名乗っているにすぎない私が小学校の教壇に立ち、子どもたちに英語を教え始めて5年が過ぎました。今年度で6年目です。
語弊があるといけませんから、今回の記事では、公立小学校で英語指導をするようになった私のケースを中心にご紹介します。市町村によって、いろいろな形態がありますので、私のケースが一般的だとは一概に言えませんが、「小学校で英語を教えたい」と考えている方たちの参考になれば幸いです。
キッカケは私立大学の講座
平成12年の秋頃でした。「マリコちゃん、受けてみない?」という電話を私立大学に勤める友人からもらったのがキッカケでした。
電話の内容は、その私立大学が「小学校英語教員・ボランティア講師養成講座」を開くというお知らせでした。この講座に出席し、所定の研修時間数を終えれば、小学校英語講師認定証(私立大学の独自発行)が手に入り、県内、近隣の県の市教育委員会に自分の名前の載ったリストが配られ、小学校で英語を教える仕事を得ることができるという講座でした。
「小学校で英語を教えることができる!」
すぐに私の心を揺り動かしました。学校教育の現場に立つことは夢のまた夢でしたので、この講座を受ければ夢が叶うわけです。給料、謝礼はどうでもよかった。小学校で教えることができるという門戸が開かれたことが素晴らしかったのです。
この講座は平成13年1月~2月の土日7日間(費用1日付き4千円)に行われ、合計23時間の研修講座でした。約30名ほどが受講して認定証を取得し、市教委に配布されるリストに名前が載りました。私の場合、平成13年4月に公立小学校の教務主任から電話で指導を依頼されました。
ボランティア講師として朝活動
さっそく、小学校側の要請で15分の朝活動の時間に英語活動をすることになりました。週2回(8:15-8:30)です。15分内で楽しめる活動ですから限られていますが、1年間楽しく活動できました。講師謝礼として学期末に少しだけ頂きました。
一方、私立大学の研修講座を終えた時、小学校教員免許状の取得を考えて始めていました。当時私は、小学校英語教育に注目が集まっていた時期だったので、その種の学会には全て出席するようにしていました。ある時、長野県で開かれた学会シンポジウムでパネラーの方々に質問をしましたら、「小学校で教えるには、英語教員免許よりも、小学校教員免許が必要だ。」と言われ、中高1種の英語教員免許を持っていた私には衝撃的な答えでした。