おすすめ絵本(4)
<CLICK, CLACK, MOO Cows That Type>
ISBN:0689832133 作者:Doreen Cronin 絵:Betsy Lewin 出版社:Simon & Schuster *2001年のCaldecott Honor を受賞している絵本です。 |
日本語のタイトルにすると「カチャカチャ、モォー」ってところでしょうか。作者のDoreen Cronin(ドーリーン・クロニン)さんの趣味はアンティークのタイプライターを集めることだそうです。彼女にとってこの絵本は初作品。趣味が絵本の世界にかなり反映されていますね。絵を担当しているのはBetsy Lewin。水彩画の個性溢れるイラストです。
私はこの本をアメリカで見つけるとその場で一気に読んでしまいました。早速日本に持ち帰り英語のレッスンで使用すると、案の定、子供たちの反応がとても良かったです。英語教育用の絵本は便利なのですが、ねらいすぎの部分も多くあります。欧米の子供たちも喜んで読む絵本で、内容がこんなに笑えて、最後に楽しいオチのある本は日本の子供たちも素直に喜んでくれました。
牛がタイプするなんてナンセンスでしょ?でも!これが面白いのですよ。
物語のあらすじ
ブラウンさんは自分の農場にいる牛たちがタイプを打つことが悩みでした。牛がタイプを打つなんて!毎日カチャカチャと音がうるさいこと!ある日、牛小屋の扉にとんでもないメモがありました。
「ブラウンさんへ。牛小屋は寒いので電気毛布をください」
そんなものは必要ない、とブラウンさんが断ると牛たちはストを起こしました。そしてまた扉の前にメモが・・。
「本日はミルクはありません。」
むむむ・・。ブラウンさんは怒りを爆発させていました。するとまた別のメモが!
「ニワトリたちも電気毛布を欲しがっています。」
そんなことには全く応じられないブラウンさんは再度断りました。次の日・・。
「本日はミルクも卵もありません。」
牛たちとニワトリたちはストライキを止めようとしません。ブラウンさんもタイプを打って牛たちに抗議しました。
「お前たちは農場の牛とニワトリだ!ミルクと卵を強く要求する!」
ブラウンさんは中立の立場にいるアヒルにそのメモを持たせました。すると、次の日、牛たちから取引しようというメモが届きました。
「電気毛布をくれるならタイプライターをアヒルに持たせます。取引しましょう。」
これはいい取引だ、と思ったブラウンさんは早速電気毛布を用意しました。その夜、アヒルがタイプライターを牛たちに持たせられました。次の日、ブラウンさんは新しいメモが届きました。
「ブラウンさんへ。池はとてもつまらないので、ダイビング用の板をください。」
アヒルたちがタイプしたメモでした。。。(終)
いかがですか?笑えますよね。英文は簡単です。4歳~8歳向きでしょう。作者の個性がかなり出ている作品だと思いませんか?
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