「ひたすら聞かせること!」
~これが久埜メソッドの極意~
NHK教育テレビで放映している「えいごリアン」という15分番組をご存知だろうか?この「えいごリアン」は今年で3年目の番組である。「えいごリアン」「えいごリアン2」そして「スーパーえいごリアン」とシリーズは現在も続いている。
この番組の監修に久埜百合先生が関わっており、「えいごリアン」は彼女の児童英語教育に対する考えをベースに構成されている。今年の秋に教育番組としての賞をイタリアで受賞した番組と言えば、その質の高さを想像できるだろう。
10月15日(火)に久埜百合先生が4年生の教壇に立ち、英語レッスンを公開なさる、と聞いて早速参加希望を提出した。見学に集まった先生方は約30人ほどであった。
さて午後2時5分レッスンスタート。普通の小学校で見られるスタート方法ではない。久埜先生はいきなりドアの所からひょっこり顔を出し、「Hello!」と子供たちに挨拶。19人の子供たちは照れくさそうに小さな声で「Hello!」と答えた。教室が英語モードになった瞬間だ。そこにすかさず「May I come in?」と声をかける。子供たちは何のことか分からないようであったが、先生の様子から教室に入りたそうなことがわかる。何人かから「OK」という言葉が出た瞬間に先生は教室に入った。
もうどんどん英語のみで語りかけていく。「Hello, my name is Yuri. I'm from Tokyo.」「Hi, are you Yuri? 」などと子供たちのそばへ近づきどんどん語りかけていった。教室に貼ってある掲示物を見ながら給食など興味のあることについて子供たちに尋ねていく。子供たちは彼女の話すたくさんの英語から分かるところだけをピックアップして彼女が何を言いたいのか理解して日本語で答えていった。英語を聞いて日本語で答えることは別に不思議ではなく、その内容に的確に答えているということから英語が理解できていると判断できる。アカペラで簡単な英語歌(7ステップス)を歌い、場を和まして子供たちの緊張を解いていた。こんな調子でおよそ10分間のウォーミングアップが終了した。
午後2時15分いよいよ本日の内容を展開していく。本日の言語材料、ねらいは「Where do you live? I live in ......」である。どのように展開していくのかとても興味がある。日本で今一番注目を集めている久埜先生のテクニックとはどのようなものであろうか?