ママになった方、授かり待ちの皆さんも、最近の出産に関する報道での「妊婦たらい回し」という表現や、相次ぐ産科病棟の閉鎖という現実に、日本の出産環境に不安を感じる方は多いでしょう。

しかし、日本の出産施設の医療水準は世界最高レベル。乳幼児の死亡率は世界一低く、妊産婦の死亡率も世界で低い国です。新生児集中治療室(NICU)も全大学病院に整備するよう進められています。また設備だけでなく、赤ちゃん、妊産婦の心と体について学んだ産科医や助産師などの専門家がいる安心感の中、私たち日本人は赤ちゃんにたっぷりの愛情を注ぎ、産み育てていくことができます。

では、全世界のお産がこのように生活圏内の清潔な設備で、信頼できる専門家がいる中で行われているのでしょうか?

全世界で安心してお産ができるわけではない

赤ちゃん
世界に目を向けてみると、高い医療水準や整った施設のなかで出産できる人はごくわずか
以前、このガイドサイトでも世界の子どもたちのお母さんになろう、ということで記事を書きました。1分に1人の女性が妊娠や出産時に命を落としています。その大半は交通手段や衛生環境もままならない途上国の人々です。

全世界レベルで見ると、様々な病気や天命で命が旅立つため、1分に1人の命が亡くなっているとお伝えしてもピンとこない方もいるでしょう。言い換えると、1日に1,500人の途上国のお母さんが命を落としています。ジャンボジェット機が1機500人乗りだとすると、1日に3機のジャンボジェット機がお母さんを乗せて墜落していることになります。飛行機事故が起これば、もちろん大きなニュースとなりますが、何十年とも変わらないこの状況が全世界であまり知られていないのが現実です。命を授かり育まれるのに、安心・安全が必要なのは、全世界のお母さんも共通です。しかし、国や地域が違うだけでお産の環境は大きく違っているのです。

途上国での妊娠・出産の現状はどのようになっているのでしょう。