多様な働き方が認められる社会へ
子育てには、得るものが大きい |
これは「育児支援」や「ワークライフバランス」といったことにも関連しており、例えば、女性であれば子育てや介護をしながらでも、組織の中で自分の力を充分に発揮できるような組織が“望ましい”というより、そのような多様な働き方を認めて能力を引き出せるような組織のほうが“強い”という理念で推進される企業戦略なのです。ダイバーシティを実際に推進しているのは大手企業の場合が多いのですが、中小企業にこそ必要な考えであるという専門家もいます。
企業の側にこうした考えが進んでいくと、女性の雇用も安定的になるのではと期待していますし、高齢出産を経た社会的地位のあるワーキングマザーはこうした考えも率先して学び、企業や社会に対して個々の立場でさまざまな提言をしていただけたらと思います。
無責任に「産めばなんとかなる」と言うつもりはありませんし、収入源を確保するためのスキルを磨いていく努力は、いつの年齢であっても必要なことであると思います。「子どもを産み育てたい」という思いにエネルギーがあれば、夫婦や家族で力を合わせて家計を立てていくことが、そんなに難しい社会ではないはず。
できないと思う場合は、そこに「これまでよりも生活レベルを落としたくない」「自分の自由になる時間とお金が少なくなる」といった意識が介在しているからで、確かに、生活のレベルがこれまでよりも節約をしなくてはならないといった状況になることはあっても、子どもの存在や、子育ての楽しさを味わってみると、そんなことは苦にならないという方が多いのではないでしょうか。
実際に、「贅沢な買い物やグルメは小休止だけど、そんな程度のマイナスは補って余りある、比較にならないほど得るものが大きいのが子育て」と、高齢出産をした女性は口をそろえます。
「子育て」=「未来の人を育てている」ということ。さまざまな不安もありますが、未来に希望を持てる社会に変えていきたいという思いは、ワーキングマザーの共通の思いです。ぜひ力を合わせてがんばっていきましょう。