赤ちゃんの死を受け止めるサポート
赤ちゃんを亡くしたお母さんの気持ちを、まわりが理解してあげて |
「一度生まれてきてくれたけど亡くなってしまった」ということで、赤ちゃんをいなかった存在にはしないで、亡くなった赤ちゃんに死に化粧をしてお通夜をしたりする出産施設もあります。
このようなムーブメントが起きるまでは、日本では赤ちゃんが生まれてきてくれたけど亡くなっている場合には、お母さんと赤ちゃんを会わせないことが多かったのです。赤ちゃんはいなかったことにされ、妊娠出産も無かったことにされ、「早く次の子を。まだ若いから大丈夫よ」などと無神経な言葉を浴びせられることも少なくなかったのです。
乳幼児突然死症候群で赤ちゃんを亡くしたお母さんも、周囲の無理解に傷ついています。「何が原因だったの?」「今度の子は元気に育つといいね」言うほうも悪気はないのかもしれませんが、社会全体でSIDSが事故ではなく病気だと認識することなど、当事者のご家族を支援できるように情報が流通することが大切です。
赤ちゃんを亡くしてしまった人たちが、一番悲しいのは、その子がいなかったことにされることやまた出産すればいいというような「早く忘れさせようとする配慮」だともいわれています。
世界では、赤ちゃんをなくしたご家族のサポートグループが多々あり、日本では、「SIDS家族の会」が深い配慮で支援をしてくださっています。
私が代表をつとめる誕生学協会顧問の竹内正人産科医も、「赤ちゃんの死を前にして」という本で家族支援を教授してくださり、竹内先生が代表をなさっている、東峯ヒューマナイズドケアセンターで支援してくださっています。
妊娠中の方々もまずは正しい理解と情報の入手から。そして母乳育児など、できる準備は整えましょう。
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