泣き止ませるのでなく、泣きたいだけ泣く
赤ちゃんはエネルギーを使いきって、深い眠りにつこうとしている。そのために泣いているのなら、下手になだめて泣き止ませようとせず、「あー、泣きたいのね~。泣いて空っぽにしたいのね。じゃあ泣いていいよ~」と声をかけながらあやすと、我家の子どもたちはエネルギーを出し尽くしたところで、すーっと眠りついたものです。そうは言っても、理由のない「バッテリーチャージ泣き」がえんえんと続くのであれば、かえってくたびれてしまう……? そこで、私は時間を計ってみたのです。バッテリー泣きってどれくらい泣くのか。するとこの場合はどんなに泣いてもせいぜい10分程度ということが分かりました。抱っこして、よしよしと言いながら、10分間だけ泣きたいだけ泣かせてあげれば、あっけなく「夢の国の人」なのです。
赤ちゃんのモードで「ゆるむ」育児
泣き方のお話ついでに、もう一つ。赤ちゃんには「圏外泣き」もあるように思えます。圏外とは、そう、携帯電話の「圏外」表示と同じ意味。お母さんから発せられるオーラが少しでも遠ざかると赤ちゃんのセンサーはすばやく反応して「圏外泣き」。「おやおや」と言って近寄り抱っこしてくれれば「ピタッ」と泣き止みます。生まれ出るまで母親の子宮に守られていた赤ちゃんは、それこそ母親の存在オーラに包まれていたわけです。生まれてからも授乳や抱っこでそばにいてくれれば安心ですが、ひとたび離れてしまうと「圏外モード」になって、泣いてしまうというわけですね。赤ちゃんは他にも夕方になると理由もなくなく「夕暮れ泣き」をすることもあります。ワーキングファーザーの場合、週末しか赤ちゃんと接していなくて、「泣くこと」は「何かが不足している」と捉えがちです。赤ちゃんにはいろんな「泣きモード」があることを受け止めておけば、枠にはめた考えから脱して、“ゆるむ”ことができるかもしれません。
母になった方やこれからなる方のために書いた本『“ゆるむ育児”のススメ』には、ワーキングファーザーにも役立って“子育てを楽しんで幸福に感じる力”を育てるヒントを披露しています。育児はゆるんだ方が本当に力を出せるもの。「子育てと仕事を両立するためには!」と緊張するだけでなく、ゆるむというキーワードをヒントに、子育てを楽しんでみませんか?
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