出産準備/共働きの妊娠・出産

これでつわりは怖くない 働く妊婦の通勤術(2ページ目)

妊娠したら産休に入るまで仕事を続けるつもりでも、妊婦になったら妊娠前に比べて体や環境がどのように変わるのかは未知の世界。今回は、働く妊婦が知っておきたい情報とサービスの現状をご紹介します。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

「私は妊婦です!」というマタニティ・マークが欲しい!?

本当は「妊娠してるんで席を譲ってください」と言えるといいのです……
今回は、通勤の交通手段を電車に焦点を絞って考えてみます。妊婦の通勤もお腹も目立つ後期になると周囲も「この人妊婦さんなんだ」と気づいてくれるので、優先座席に堂々と座れたり、席を譲ってもらえたり。しかし皮肉にもこの時期、実は体はかなり重くなって息切れなどするものの、気分もよく元気な場合が多いんです。むしろ安静にするよりしっかり歩いて動いた方がいいくらい。

先ほども述べたように、妊娠初期のつわりの時期がものすごく気持ち悪いのに優先座席に座りにくいので、やせ我慢してしまう。わざわざ始発の駅から乗って席を確保する。ということもまだまだ多いようです。通勤の時だけお腹に風船を入れたいくらい!

本当は「妊娠してるんで席を譲ってください」と言えるといいのですが、「妊娠中なら、通勤ラッシュに電車なんか乗るなよ」と思われるんじゃないかと弱気になってしまう女性が少なくありません。働く女性の6割近くが妊娠すると仕事を辞めるという日本ではまだまだそうもいかないのが現状です。なんとかしたいものです。

そんな妊娠初期の妊婦さんのためにここ数年の間に、「私は妊婦です」という表示アイテムとして、雑誌の付録のマスコット、Baby in meと書かれたバッジ、I am Momと書かれたストラップなどが広まってきています。素晴らしいことですがデザインと使用箇所が統一されていなくて使いにくいためか、なかなか普及しません。席を譲る側もただふくよかな女性に声をかけると失礼にあたるのでアピールしてもらわないとわかりづらいですよね。

最近、駅でエスカレーター・エレベーターの設置工事を頻繁に見かけませんか?もちろん妊婦にとっても嬉しいこと。そこでいくつかの鉄道会社に問い合わせたところ、これらの工事は2000年11月に施行された「高齢者、身体障害車等の交通公共機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(通称 交通バリアフリー法)」に基づいて2010年を目標に急ピッチですすめられているとのこと。

今のところ特に妊婦のためのサービスはありませんが、誰もが使いやすい駅を目指して各社がサービスを提供してもらいたいものです。もちろん、意見を出していく必要もありますね。また、妊娠初期などを表すバッジ等についても認識があり、各鉄道会社が協力して検討したいとの声も聞くことができました。車内アナウンスで流れる日もそう遠くはないのかも。

これから妊娠予定の方にはちょっと不安にさせるような部分もあったかもしれないですが、つわりは赤ちゃんがお腹にいるという証なので、幸せな気持ちで乗り切ることができるのです。だからこそ働く妊婦さんには自信をもって堂々と仕事をして欲しいと思います。電車内で妊婦さんはいないか意識してみると意外と多いですよ。

<関連リンク>
体の変化(初期)
心の準備・サポート
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