出産準備/共働きの妊娠・出産

働く妻の妊娠と流産。その時、夫は?(2ページ目)

今回、働く女性に、そして働く妻を持つ夫のみなさんに、妊娠はどのようにやってくるか? そして、流産とは? 心の準備編として基礎知識をお伝えします。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

10~15%は自然流産

妊娠8週目頃に再診して、心泊が確認できなかった場合は、残念ながら流産と診断されます。妊娠5~6週目の段階で、赤ちゃんの心拍が確認できた場合は、85%大丈夫といわれていますが、10~15%は、自然流産(稽留流産)となります。流産というと、とてもショッキングな印象が強いと思いますが、全妊娠のうち10~15%は自然流産がおこります。イメージしていたより多い数字ではないでしょうか?
 
月経が遅れてから、8週目くらいの時期には、少量の出血がみられる場合も少なくなく、心拍があっても出血していると「切迫流産」と診断されます。対処は安静にしているしかなく、入院させる施設もあります。出血していたら、仕事は休んだ方がよいでしょう。英国には、妊娠初期に4人に1人は出血があるという報告があるそうですので、出血=流産ということでもありません。最初から心配のしすぎもストレスになりますので、ゆるく考えて。

流産となっても「不幸ではない」

赤ちゃん側の細胞分裂の段階で、赤ちゃん本人の都合「あれれ。思ったように、うまく成長できなかったな」「マラソン選手として人生楽しみたいのに、足腰強くできなかったなぁ」という場合がほとんど。親に直接原因があることは稀ですので、悲しいことだけど、過度に自分たちを責めないで。会いたかった子に会えなくなるのは寂しいことなので、しっかり泣くことは大切だけど、流産は不幸ではない、と思えるように。

特に働く女性は、仕事が忙しいから流産したのでは、とか、年齢のせいではないか、とか落ち込むもの。パートナーが「気にするな」とコメントすると「つらいのは自分だけ」とよけい落ち込むので、そっとたっぷり、泣かせてあげて。まずは、宿した本人の辛い気持ちをひたすら聴いてあげて、自分も、赤ちゃんに会えなくなったことは悲しいと伝えましょう。タブーは「○○がいけなかったのでは?」とか原因探しをすること。原因は明らかにすることはできないのです。

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