米国ではさほど特殊ではない「卵子提供」

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野田聖子議員で話題になった卵子提供を受けての妊娠とは?
不妊治療体験記『私は産みたい』(新潮社)でも知られる野田聖子代議員(まもなく50歳)が、海外で第三者の卵子提供を受けて妊娠しました。『週刊新潮』(2010年9月2日号)に報告文を掲載して話題になっていますが、このことで、この妊娠方法は一気に広く知られることになるでしょう。

日本では、野田氏のように卵子提供を受ける女性はまだごく限られています。と言っても、不妊治療中の人が集まるサイトではだいぶ前から情報交換されるトピックになっていますし、渡航について相談できる不妊治療クリニックもあります。そして、ひとたび米国に渡れば、この方法はかなり普及しています。

卵子提供を受ければ、体外受精の成功率に年齢差はなし

「卵子提供」は、高齢で妊娠を希望する人にとっては、時間というハンディを克服する大変効果的な方法です。年齢が高くて妊娠しない場合は、子宮環境などより、卵子の老化が大きな要因になっているので、若い女性の卵子をもらえば条件は格段に有利になります。

米国では卵子提供を受けた場合と受けない場合で体外受精の成功率を比較したデータがありますが、卵子をもらった場合は年齢が上がっても成功率がほとんど落ちていません。

野田氏の年齢である50歳前後では、妊娠する卵子はほとんど残っていないはず。それでも稀に自然妊娠しますが、たいていは流産して育ちません。それらは卵子の問題によるもので、卵子が変わればまったく状況は変わります。

ただ、この効果的な方法は、支払わなければならない代償も小さくはありません。

母体への負担は重い

妊娠を継続していくということは、母体に負担がかかります。血流量も増大し、心臓、腎臓など全身のさまざまな場所に大仕事をさせることになります。分娩時のリスクも高くなります。年齢が上がると妊娠しなくなるということは、そうしたリスクからわが身を守る身体の仕組みとも言えるでしょう。年齢が高い女性が卵子提供を受けるということはそうした無理を身体に強いるということですから、危険は覚悟しなければならない妊娠方法です。