派遣の人の妊娠は法律で守られていないのですか?

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派遣の人のための法整備は、今はじまったたところです。
派遣で働く多くの人が有期契約ゆえの壁に悩んでいます。2005年4月に育児・介護休業法が改正され、有期契約の人にも育休が認められるようになりました。しかし、次の条件を満たす人に限られました。

1.  同じ会社で1年以上働き続けていること
2.  子どもが一歳に達する日を超えて雇用が継続すると見込まれること

2番が問題なのです。有期契約は法律では3年以下になっていますが、現状では半年以内の短い期間がほとんどですね。だからこの2条件を満たす有期労働者はほんのひとにぎりです。

状況は改善されつつあるものの、法的な後ろ盾はまだまだです。労働基準法では産休中の解雇を禁じています。しかしこれについてはいろいろな解釈があり、「有期契約の契約解除は解雇ではない」という考え方もあります。契約書の中に「病気で休んだ人は契約更新しない」と書かれていたりすると、妊娠もそれに準じるとみなされることもあります。

そうした中で、鴨さんたちはどうやって交渉を進めるのですか?


私たちが交渉のときに法的裏付けとしてきたのは、従来からある厚生労働省指針です。ここでは次のように言っています。

形式的に期間を定めていても特別な事情がないかぎり更新を予定しているケースなど、実質的に期間の定めのない雇用契約と判断されるような場合は、育児休業の対象とする」

2006年4月に施行された「改正均等法」の9条では、婚姻、妊娠、出産などを理由とした「不利益取り扱い」が禁止になりました。これには、解雇、契約解除などもふくまれています。また、派遣先が派遣元に対し、妊婦を拒むことも禁止になりました。このときは、あわせて派遣法も改正されました。均等法で言う「事業主」には派遣元だけでなく派遣先もふくまれることになったのです(47条の2)。

ですから派遣先は、妊娠・出産(産休の要求、育児時間の請求を含む)を理由として、契約解除したり、就業を拒否したり、雑務しか与えない、以前より不利益な部署への配転をしたりすることはできなくなったのです。

何度も契約更新をしてきたベテランなら、法的な可能性があるのですね。


そうです。私が関わったケースでは成田空港の地上乗務員で6ヶ月契約を13回繰り返し、仕事は正社員と同じで、勤続年数は6年に及んでいた女性がいました。彼女は交渉を進め、産休を取得した後に、2年以内に復帰を望んだ時点で復職できるという確約書を会社と交わしました。

>>派遣の女性が産休・育休をとるにはどうしたらいいのかまとめてみましょう。>>