全身麻酔になった人は産声が聞けない
私たちのサイトに来る人も麻酔の知識を持つとこれを希望するのですが、残念なことに「そんな余計な知識をどこで仕入れたの」と言われて怒られたという人もいるんですよ。私は腰椎麻酔という部分麻酔でした。術後は痛かったけれど意識があったのはよかったと思います。赤ちゃんが取り出されるとき、お腹がゆさゆさ揺れる感じがあって「ああ、出てきた、出てきた」という感覚があったのは産んだ実感につながりました。やっぱり勇気を持って言った方がいいと思います。極端な例かもしれませんが、麻酔について何も知らされないで言われるがままになった方が、全身麻酔だったのです。意識が何もなくなって、赤ちゃんの産声も聞けないし、気がついたらひとりで寝ていただけ、と言うのです。本当に救急の時はしかたがないかもしれませんが……そんな現実もあるんです。麻酔についてはしっかり質問した方がよいと思いますよ。
手術翌日からの母子同室にビックリ!
河合 紀子さまは帝王切開の翌日から母子同室をなさっていましたね。母乳育児やきずな作りにはとてもいいことなので一部の病院は翌日なのですが、普通は3日目くらいからですよね。やすべー もう、ビックリしましたね。私は4日目からでした。翌日は、私は、赤ちゃんを抱き上げることが考えられませんでした。ちょっと身体の向きを変えるだけでも傷が痛いですから。それが3日目くらいからは少し育児ができるよにうなって、そのとき不思議に思ったのは、他のものならお腹に触れただけでも痛いのに、赤ちゃんが触れるのはあまり痛いと思わなかったんです。我慢できてしまう。抱くのを手伝ってくれる人がいれば、早くから同室できていいのでしょうね。
河合 早期同室は、助産師さんがちょくちょく部屋に来て、傷に障らないような「フットボール抱き」を教えるなどいろいろ手伝ってくれると、できるんですよ。紀子さまはおつきの方がたくさんいましたけれど、一般の人はそうはいかないですものね。ところで、やすべーさんは、3人帝王切開をなさいましたね。今回のご出産で、ご自分の帝王切開出産を思い出されましたか。