妊娠可能日がわかる基礎体温表
基礎体温表は、女性の体温が、生理の開始から排卵までの時期には低温相を示し、排卵から次の生理までの間には高温相を示すことを利用したものです。基礎体温について詳しくは「基礎体温(高温期と低温期)とは」もご覧ください。女性の身体は、生理から次の生理までの間に0.3~0.5度くらい上下しています。もし男性が毎朝体温計をくわえ、基礎体温をはかっても真っ平らなグラフができるだけでしょう。
でも女性は、周期の中でホルモンを切り替えて、卵子を育て、排卵させます。その変化が体温を上下させるのです。妊娠したい人が基礎体温表をつけていると、排卵日のおよその見当がつくので、妊娠可能日がわかります。もうすぐ子どもを宿す、という自覚ももてるでしょう。
しかし、このありがたい基礎体温表には、いくつかの落とし穴があります。
基礎体温表の落とし穴1
体温が下がった日が排卵?
ひとつは、排卵日の特定が正確かという問題があります。基礎体温表のことは、多くの人が学生時代の保健体育の時間に習っています。実は、その時点で、間違った知識が入ってしまった人がたくさんいるようです。学校では「低温期からガクンと体温が下がった日が排卵日」と教わっていませんか?
以前はそのように考えられていたのですが、最近では、排卵は体温がガクンと下がった日か、その翌日あたりに起きることが多いとわかってきました。前倒しになることもあるようです。
人間の身体は、なかなか外から体温を測るくらいでは細かいことまでわからないようです。基礎体温表と首っぴきでセックスの日を決めてみても、実は排卵日はズレていた、という笑えないケースは少なくありません。
基礎体温表の落とし穴2
「カレンダーセックス」のストレス
排卵日を気にしてセックスの日を決めていると、「カレンダー・セックス」などと呼ばれる、日決めのセックスになってしまいます。これ排卵日をねらっているのですからいかにも妊娠できそうなのですが、そううまくいく人ばかりではありません。私の取材体験によると、カレンダー・セックスは短期決戦のようです。うまく行く人は、この不自然さがいやにならないくらいの期間で妊娠しています。
セックスの日を計算で決めるのは、もともと不自然なこと。長く続けていると排卵日以外のセックスが意味のない無駄な行為に思えてくるなど、セックスに対する感覚が変わってきてしまいます。こうなったら、一度、2人が満足できる形の自然な、ストレスフリーなセックスに戻すことをおすすめします。
もう少し、基礎体温表について考えてみましょう。
>>基礎体温表が妊娠ノイローゼのもとになるか面白いと思えるかはあなた次第
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