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「高齢出産は怖いから産まない」という選択(2ページ目)

この数年、私は高齢出産のリスクについて書く機会が多いのですが、情報を読んでは不安を強めていく人が多いことが最近気になります。あなたも恐怖心をつのらせていませんか?

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

20代で出産しても、大変なお産をする人はたくさんいる

なぜ高齢の人だけが、リスクを知りたがるのでしょう。若い女性は、それほどリスクの情報を欲しがりません。自信があるのでしょう。そして「なんとかなるさ」と思えるのも若さかもしれません。老化とは、そういう勇気を失い、昨日と同じことしかできなくなっていくことです。

20代出産組も、たくさんの人が帝王切開 流産 をしていますし、染色体異常の赤ちゃんを出産することもあります。それでも「やるしかない」と思えば、がんばれます。応援してくれる人はまわりにきっといるはずです。もしいなければ、地域の育児サークル、保健センターなどへ誰かを捜しに出かければきっと道が見えてきます。

子供を持つことは、命について考えること

高齢出産で子供を持つと、多くの人が今までと違って自分を発見したような気分になります。大人だけの世界で長く生きてきた高齢出産組の人は、予定通りに行くことや、だれかが安全性を保証してくれることに慣れすぎて、出産や赤ちゃんには振りまわされる感じがすることがあります。

でも世界は子供、老人、病人、いろいろな人から成り立っています。そしてみんな不確実な命を1つずつ持って、ある人はその力が弱いけれど、それでも大事にもって生きています。

妊婦さんになるということは、ある意味では、若くても高齢でも命がけ。そして、元気な子に恵まれたら本当にありがたく感じられるし、自分の命にも感謝できるのが出産の素晴らしさです。そんな体験をできることって普段の生活にないですね。高齢出産のリスクはこのサイトにもたくさん載っていますが、どうかあんまりふりまわされないでください。




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※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。

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