イラスト・平井さくら
妊娠中の女性、お腹の赤ちゃん、新生児に特有な条件をふまえた感染症対策を、産婦人科医でインフェクション・コントロール・ドクター(感染予防医)認定医の小島俊行先生(三井記念病院産婦人科部長)にお聞きするシリーズです。

風疹抗体を獲得できなかった世代


風疹は、妊娠中の女性がかかると赤ちゃんが「先天性風疹症候群」にかかることがあります。白内障、心疾患、難聴が主な症状ですが、近年、その数が増加傾向にあります。

風疹に免疫を持たないまま成人し、妊娠する女性が増加したためです。2004年には、一部の地域で局地的な流行があったことも手伝って、先天性風疹症候群の赤ちゃんが全国で10名生まれました。

風疹は子供の病気ですから子供時代にかかってしまえばそれで免疫が得られますし、以前は予防注射が義務づけられていました。しかし、子供が集団で遊ぶ機会が減って自然感染も減り、予防注射も任意接種になってしまったので免疫を持たない女性が増えたのです。厚生労働省の研究班の推計によると、風疹の抗体を持たない20~30代の女性は全国に78万人いる計算になります。

>>ワクチンはいつごろが適当でしょう>>